マウンテンバイクで急斜面のコースを下り、速さを競うダウンヒル。国内唯一の公認シリーズ大会の最終戦が吉野ヶ里で開催されました。迫力満点の大会の様子を取材しました。
求められるのはリスクとスピード、ひとつのミスが命取り。
急斜面のコースをマウンテンバイクで一気に駆け下りる自転車競技、ダウンヒル。大自然の中に作られたコースでタイムを競います。
【トレイルアドベンチャー 久保諒策さん】
「日常では味わえないようなスリルですね。山をすごい速いスピードで駆け下りるのでそれなりにリスクも伴いますけどやっぱりそこから得られるスリル、っていうのに限るかなと思います」
Q.走っていて恐怖感とかあります?
【田中航太選手】
「走る前はあるんですけど走っちゃえば全然気持ちよくなりますもう、ハイになります」
そんな命知らずとも言えるスリルと迫力が満点の自転車レースの国内唯一の公認シリーズ大会、ダウンヒルシリーズが先月末に佐賀で行われました。
吉野ヶ里町の山間にある、トレイルアドベンチャー吉野ヶ里。
山道を自転車で楽しめるコースでダウンヒルシリーズの国内9会場のうち最終戦の舞台となりました。
今年は北海道から九州まで、全国22の都道府県から8歳から60歳までの95人がエントリー。
佐賀からも4人が参加しました。
Q.地元で開催されるのはどう思いますか?
【横尾健太郎さん】
「仲間が集まるきっかけにもなりますし日本でのトップの選手の走りも間近で見られるのですごくいい機会だなと思います。なるべくひとつでも上を目指して頑張りたいと思います」
コースの長さは約700m。
普段から使われているコースが大会向けに更に難易度を上げてアレンジされたもので約1週間かけて造成が行われました。
中でも最大の難所とも言えるのが…
【トレイルアドベンチャー 久保諒策さん】
「ここはレースコース専用で作ったロックセクションになります。右手側がハードな、岩が切り立っている難しいラインですね。どんどん左に寄っていくと、よりイージーで一番左端はエスケープライン、難しいセクションが怖いよという人向けの大回りなライン」
このように最短のラインを走ろうとすればするほど、走行が難しくなるように作られているのが特徴です。
午前中の試走を終え、午後1時。
いよいよシリーズ最後の本戦が始まりました。
タイムをコンマ1秒でも縮めようとライダーたちはそれぞれが決めたラインを進みます。
難所の岩場では…
およそ2時間の激走を終え、最上級のクラスを制したのは去年の覇者栃木県の幾田悠雅選手。
2位と1秒以上の差を付けた圧巻の走りでした。
【幾田悠雅選手】
「最終戦で優勝できてシリーズチャンピオンも獲れて嬉しいです。今後の目標はワールドカップに出てジュニアクラスで予選を通ることを目標としています」