夜空を焦が大きな炎。けたたましく鳴るサイレン。

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2025年12月4日午後6時半頃、福岡・大牟田市栄町で「2階建ての建物が燃えている」と119番通報があった。

焼けた空き家は略式代執行前日

消防車など10台以上が出て、消火にあたったが、火は住宅1棟のほか、空き家4棟を焼き、通報から約2時間半後に消し止められた。

被災した住宅に住む男性は「火が見えたんですよ。うちまで必ず来ると思って、急いで免許証とか携帯集めて逃げた」と当時の緊迫した様子を話す。

焼けた空き家4棟のうち1棟は、倒壊の恐れがあり、所有者もいないことから翌日の12月5日に、約300万円をかけて撤去のための略式代執行を予定していた。所有者は、1979年2月頃に死亡しているという。ほかの3軒の空き家も取り壊す予定だったという。

火災の一報を聞いた大牟田市建築住宅課・課長の櫻木慎二さんは「(所有者が亡くなって)恐らくその頃から空き家だったのではないか。明日(12月5日)、ようやく長年かけて略式代執行まで取り付けたのに『なぜこのタイミングで』というのが。一番の感想」と訝しがる。

市内に3085軒の空き家があるという大牟田市。

今回の火災を受けて近隣住民は「大牟田は、多いからですね。こういう空き家がたくさん。ここにもあるでしょ。いたずらする人間が入ったりとか、規制するロープとか無かったから…。人がいないと燃えますね。危ないね」と表情を曇らせる。

警察と消防は、火事の原因を詳しく調べている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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