昔ながらの商店街も多い東京・台東区。
今話題の“アレ”をすでに使ったという人がいました。
東京・台東区では、10月下旬から独自の生活支援策として各世帯におこめ券の配布が行われています。
高市政権の物価高対策に先駆けて、おこめ券を活用した人からは「うちは子どもが多いので、すごくうれしかったです。助かりました」と歓迎の声が聞かれました。
2024年に勃発した令和のコメ騒動は、結局2025年もその余波が収まらないまま年の瀬を迎えています。
全国のスーパーで扱われた最新のコメ平均価格は4312円と過去2番目の高さのまま。
神奈川・横浜市内のスーパーでも、現状は高止まりだといいます。
こうした中、コメの取引業者などで作る団体は4日、向こう3カ月のコメ価格について「下落傾向がさらに強まる」見通しだと発表しました。
新米の流通が進み、在庫水準が回復しているというのが理由です。
ただし、下落の見通しに街の小売業者のスーパーセルシオ和田町店食品バイヤーの久保田浩二さんは「“必ず安くなる”という部分は正直、本当にそうなるの?と。(流通段階で)何か手を加えてもらっているという疑問符はついてしまう」と懐疑的な見方を示しています。
先行き不透明と言わざるを得ないコメ価格。
そうした中で、消費者から期待の声が上がるのがおこめ券です。
政府が物価高対策の1つに挙げるおこめ券。
ただし、政府が直接国民に配るのではなく、自治体が自由に使える交付金の拡充を通じ、おこめ券の配布をいわば“促す”形です。
一方で、実際の使用については「期限」を設ける方向で調整していることが新たに分かりました。
横浜市内のスーパーでは、「年金生活なので、おこめ券をもらえると毎日食べるのでありがたい」「あったらうれしいけど…そこまで(必要とは言えない)」「ずっとそれ(配布)が続くわけではないじゃないか。一時的に配布するだけじゃ何の問題の解決にもならない」と、様々な声が聞かれました。
今、求められるコメ高騰対策とは何なのか議論が続く中、4日、JA全中の山野会長は定例会見の中で2025年の“5大ニュース”を発表。
JA全中・山野徹会長:
1位には、新たな「食料・農業・農村基本計画」の決定。
5大ニュースの中で、コメ価格やコメ不足に関連するものは2位の「適正な価格形成の重要性、一層高まる」という項目のみでした。
山野会長は「いわゆる令和のコメ騒動などを契機にですね、コメの価格が国民的な議論になり、“適正な価格”を考える1年となりました」と述べるにとどめ、コメ高騰対策について直接触れることはありませんでした。