大分県大分市佐賀関で起きた大規模火災で11月29日、大分市は被災した住宅街の一部の区域で立ち入り規制を解除しました。
依然として建物が燃えたエリアには入ることが出来ませんが、被害の無かった住宅では生活ができるようになりました。この日は、さっそく自宅に戻り家の片付けなどを行う人の姿が見られました。
◆渡辺忠孝さん(65)
「(きょうから)ここでずっと住みます」
「せっかく残ったおうちなので住み続けたいなと思います」
一人暮らしの渡辺忠孝さんはこれまで避難所で生活していましたが、今回の解除を受け被害のなかった自宅での生活を再開するということです。
一方で、すぐには戻らないという人も。
◆江川嘉代子さん(84)
「(自宅には)すぐには帰れませんね。もうちょっと落ち着かないと」
「もうちょっとしばらく子供のところにいると思います」
「お正月までに帰れればいいと思っているんですけどね」
避難所には、12月1日正午時点で55世帯81人が身を寄せています
11月29日、赤間防災担当大臣とともに被災地を視察した大分市の足立市長は、避難所にいる住民の2次避難先への移動に向けた準備を進めていることを明らかにしました。
市は、JX金属佐賀関製錬所の社員寮の空き部屋およそ25室を確保していて希望者は早ければ3日以降、入居できるということです。
また、住宅再建の前に最長2年間の居住が想定される仮住まいについては公営住宅や民間のアパートなどおよそ130戸を確保していて、今月12日以降に入居できるよう準備を進めています。
◆足立信也大分市長(11/29)
「プライバシーの問題、それからコミュニティをできるだけ保ちたいので、集団になるような形でそこにいったん出ていただく」「私の希望としては年内に避難所が閉鎖できればいいかなと」
市長はこのほか今後の生活のため1世帯当たり自宅が全壊で5万円、半壊で3万円の見舞金を支給する考えを示していて開会中の市議会に予算案を追加提案する予定です。
市はこうした対応に関する住民説明会を2日、行うことにしています。