これまでの健康保険証が12月1日で期限切れになり、12月2日からはマイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」への移行が本格化します。これまでの保険証は使えなくなるのか、「マイナ保険証」がない人はどうすればいいのか、あらためてまとめます。

長野市のなかじま歯科医院。患者が受付でカードリーダーに読み込ませたのは、マイナンバーカードと一体化させた「マイナ保険証」です。

従来の保険証は12月1日で期限切れになり、2日からは「マイナ保険証」に切り替わります。

1日も、「マイナ保険証」で受診する患者がいました。

「マイナ保険証」を利用した70代女性:
「楽は楽です。支所に行って手続きやって紐づけた」

「マイナ保険証」を利用した80代男性:
「それほど便利さとか感じない。紙の保険証とそんなに変わらない」

一方、従来の保険証で受診する患者もー。

従来の保険証を利用した90代:
「マイナンバーっていうのがよく分からないから。特別メリットも分からないから、一番は」

歯科医院によりますと、11月の「マイナ保険証」の利用率は35パーセントほど。「10月ごろから、利用が増えてきたと言います。

「マイナ保険証」のメリットは、過去の受診歴や薬の処方履歴が共有できることで、効率化や質の高い医療の提供につながるとされています。

マイナンバーカードを持っていれば、病院などのカードリーダーで手続き可能なほか、スマホから「マイナポータル」で登録することもできます。

なかじま歯科医院 中島崇樹院長:
「(マイナ保険証のメリットは)患者の飲んでいる薬を医療機関同士で共有ができるので、より安全性の高い医療が提供できる。(受け付けの)事務処理も以前に比べると通常の健康保険証を使っていたときよりもスムーズに」

厚生労働省によりますと、2025年10月時点で、マイナンバーカードの保有率は79.9パーセントで、このうち87.8パーセントが「マイナ保険証」を保有しています。

ただ、医療機関や薬局での利用率は37.14パーセントで、「マイナ保険証」を保有しながらも、従来の保険証を使っている人が多いのが実態です。

2日からは受診する場合、「マイナ保険証」か、健保組合などから発行される「資格確認書」が必要になります。

資格確認書は、「マイナ保険証」の登録をしていない人に送付されるもので、「保険証」の代わりとなります。

従来の保険証を持参した場合も資格情報が確認できれば2026年3月までは保険診療を受けられます。

一方、「マイナ保険証」の利用者からはこんな声もー。

「マイナ保険証」を利用する80代男性:
「紛失、落とすのが怖い、やっぱり個人情報が入っているから」

「マイナ保険証」を利用する60代女性:
「失くした時すごく怖いな、不安というか別々の方がよかったなって」

歯科医院側も不安があると話します。

なかじま歯科医院 中島崇樹院長:
「ここ数カ月の間に資格確認が取れなかった患者がいたり、(病院の)回線のトラブルで数日間、資格確認が取れない状況があって今後も不安。何かトラブルがあることを考えると、資格確認書をできれば一緒に持参してもらえると個人的にはありがたい」

長野放送
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