佐賀空港へのオスプレイ配備計画をめぐり県が防衛省に無償で県有地を使わせているのは違法として県民35人が訴えている裁判で福岡高裁は1日原告側の訴えを棄却しました。

【吉冨綾花】
「横断幕には不当判決の文字です。控訴審でも訴えは認められませんでした」

訴状などによりますと佐賀空港へのオスプレイ配備計画に反対する県民35人は佐賀駐屯地の建設現場近くで排水対策施設の整備を進める防衛省に対し県が無償で県有地などを提供したことは違法だと訴えていましたが一審の佐賀地裁では訴えを棄却していました。
これまでの裁判で原告側は、「県が提供した土地は空港の範囲外で無償提供は違法」「工事で発掘された土砂も公有財産で、無償提供は地方自治法違反」とし、県側は訴えの棄却を求めていました。
1日の裁判で福岡高裁は、「空港が機能を果たすために必要な土地で空港内に含まれる」「土砂は建設工事に伴い副次的に得られるもので資源の有効利用に沿った対応」などとして原告の訴えを棄却しました。

【控訴人代表 力久修さん】
「佐賀県と防衛省に忖度した不当判決としか言えません。改めて憤りを感じます」

裁判のあとに開かれた記者会見で原告側はこのように訴え上告する方針を示しています。
一方県側は、「これまでの主張が認められたものと思っている」としています。

サガテレビ
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