身体は温かいのに手先や足先など末端だけが冷える「末端冷え症」。寒さが厳しくなる前に、原因やセルフケアについて専門医に聞きました。
  
末端冷え症について聞いたのは、福井県済生会病院の内科部長・元雄良治医師です。
  
元雄医師は「身体の中心部から冷える普通の寒がりとは違って、身体は何ともないが手足の先だけが特に冷えることが末端冷え症」と説明します。
 
気温が下がると手足の末端の動脈が十分に広がらず、血液が身体の先まで届きにくくなります。
 
その結果、末端冷え症が引き起こされるといわれています。

どんな人が末端冷え症になりやすいかについて元雄医師は「一般的には女性が多い。男性に比べて熱を作る筋肉量が少ないことが理由。また、血管の収縮や拡張は自律神経に関連していて、女性の場合はホルモンの関係でバランスが崩れやすい」とします。
   
さらに、女性は男性に比べて首の空いた洋服やスカートなど、身体が冷えやすい服装をすることが多く、これも女性に末端冷え症が多い原因だということす。


予防法については「今は色々な香辛料もあるし、根菜類や筋肉を作るためのタンパク質を食事でとること。そして運動。冬場は難しいが部屋で出来るようなストレッチやスクワットなどをしながら、少しづつ身体を動かしていくこと。筋肉はポンプのように血液を巡らせることができる」と元雄医師。
 
食事や運動などで身体の内側から温めることが、末端冷え症の改善につながるということです。

加えて、元雄医師 は「首、手首、足首、の3つの“首”を暖める事」が重要だとします。
 

さらに、冬本番の寒さが近づくこの時期に気を付けたいのが、衣服の調整です。元雄医師によりますと、急に厚着をするのではなく、寒さに身体を慣らしていくために衣服は段階的に調整するのが良いということです。
  
ただ、注意しなければならないのが次の点。
 
元雄医師は「手先の色が変化したり左右であまりにも冷え方が違う時は、一度病院を受診した方がいい」としています。

福井テレビ
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