世界へ羽ばたくチアリーディングチームです。長野県須坂市の「須坂コルツ」は全国大会の演技を認められ2026年5月にアメリカで開かれる世界大会に初めて出場します。選手たちは意気込んでいますが、悩みの種は高額な「渡航費」。現在、イベントへの出演やクラウドファンディングなどで支援を呼びかけています。
11月23日、須坂市で開かれたバレーボールVリーグ・長野ガロンズの試合。
第2セット終了後、見事なパフォーマンスを見せるのはチアリーディングチーム「須坂コルツ」です。
小学生から高校生が所属する「須坂コルツ」。2026年5月、世界の舞台に挑みます。
須坂コルツ・山下琉花キャプテン(高1):
「客席からたくさん手を振ってくれたりして、とても楽しかった」
2025年3月、須坂コルツのトップチーム「スパーク」は千葉県で開かれた全国大会に出場。約140チーム中、5位の好成績を残しました。
そして、審査員の推薦で2026年5月にアメリカで開かれる世界大会への出場が決まりました。2006年のチーム結成以来、初の快挙です。息の合ったダイナミックな演技が高い評価を受けました。
須坂コルツ・伊東真白さん(中2):
「自分たちが夢の舞台に立てると思ってなかったし、エントリーナンバーを呼ばれた瞬間に現実だと思えなくて、夢みたいでした」
11月19日には県庁を訪れ、関副知事に世界大会への出場を報告。
山下琉花キャプテン:
「さらにパワーアップした演技ができるよう、全力で頑張ります」
世界大会に向け意気込んでいますが、頭を悩ます問題も。
それは「渡航費」です。
メンバーとスタッフ、約20人がアメリカに渡る予定ですが円安などの影響もあり、航空費や宿泊費で1人70万円以上が必要となる見込みです。
斉藤由紀子コーチ:
「円安、物価高、ここまでかかるとは思っていなくて。保護者の皆さんは前々から準備を重ねていたんですが、予想以上のことだったので」
そこでチームは11月、クラウドファンディングをスタート。広く支援を募ることを決めました。イベントにも積極的に参加し、支援を呼びかけています。
この日はガロンズの公式チアリーダーを務めている縁で、「ハーフタイムショー」に出演することができました。
会場のロビーには特設ブースを設置。オリジナルグッズや地域の店とコラボした商品を販売し、売り上げは渡航費に充てることにしました。
クリアファイルを購入した人:
「グッズ買わせてもらって(支援を)。世界に行くって、なかなかできないことなので、素晴らしいなと」
須坂コルツ・返町綸さん(小6):
「(応援は)とてもうれしいし、元気とかをお届けできてるかなって」
須坂コルツ・岩尾唯花さん(小6):
「もっと頑張ろうって思います」
須坂コルツ・山田夏帆さん(小6):
「(きょうは)見ている人に元気と笑顔を届けられるように頑張りたい」
試合は第2セットが終了。いよいよコルツの出番です。息のあった演技で会場の約250人の観客を盛り上げます。
世界大会に向け難易度の高い演技に挑戦中で、この日は2曲を披露しました。
観客:
「素晴らしかった。よくあそこまで練習してますよね」
「(世界大会では)楽しんで、笑顔がキュンときたので、その笑顔をいっぱいの人に見せていただければ」
イベント出演の成果もあり、クラウドファンディングではこれまでに160万円を超える支援が集まりました。当初の目標額は達成しましたが、12月26日まで継続して行う予定です。
斉藤コーチ:
「本当に子どもたちもたくさんのパワーをもらっていて、ありがたい」
伊東真白さん(中2):
「地域の人だけじゃなくて、遠くの人にもコルツの名前が広まっていって、すごくうれしい」
広がる支援の輪。5カ月後に迫った夢の舞台で、感謝の気持ちを込めたパフォーマンスを見せるつもりです。
伊東真白さん:
「海外のチームにも迫力で負けない、自分たちらしい演技をしたい」
山下琉花キャプテン:
「イベントとかに出たときにかけてくれる言葉が、すごく自分たちの力になっているしありがたく思っているので、そういう気持ちを世界の舞台で最高の演技をして、皆さんに恩返ししたいなと」