海と漁業の現場に触れて、食の未来や環境について考える「さかなたび北陸ツアー」が先日富山県内で開かれ、参加した学生たちが富山湾で様々な体験を行いました。
この日、魚津漁港を訪れた全国の大学生や高校生20人。
海や漁業に関わる現場で地域の生産者との交流を通じて持続可能な海と一次産業の未来を考える「さかなたび」に参加しました。
初日は、富山湾のベニズワイガニ漁やシロエビ漁について学び、ツアー2日目は、魚津港で行っている魚の神経締めについて知識を深めました。
講師はベテラン漁師の浜多さん。神経締めは、針やワイヤーを使い、魚の神経を壊すことで、美味しさを保つ締め方で、富山湾の魚を鮮度を保ったまま、首都圏などに出荷できることから、魚の付加価値を上げる方法として注目されています。
説明を受けた後、学生たちは実際に朝どれのイシダイの神経締めに挑戦しました。
「漁師が魚を締めていることを知り、もっと魚を大事に食べようと思った」
Q.ツアーの感想は?
「富山はこんなにおもしろいんだと感じた。(東京とは)魚の食感も違う。これが“海の幸”なんだと実感した」
このあと、富山市に移動した一行が続いて学ぶのは、富山の伝統の味「ます寿司」です。
講師は140年続く元祖関野屋の7代目、関野伸也(せきのしんや)さんで、江戸時代から始まったます寿司の歴史や製法について説明。
そのあと、富山市内の3つのお店のます寿司を食べ比べ味の違いを知ったうえで、学生たちも実際にます寿司作りに挑戦しました。
*参加した大学生
「いままで魚や漁業は身近ではなかったが、この旅で身近に感じることができ、魚や漁業の関係者に感謝して食べたい」
*参加した高校生
「漁船に実際に乗って、直接漁師から話を聞けたことが貴重な体験」
*参加した大学生
「卒業後は第一次産業に政策面で携わるが、現場の声を聞いて反映していく姿勢を学べた」