歌舞伎の有名な演目「藤娘」です。国内興行収入が173億7千万円を超え実写の日本映画として歴代の記録を塗り替えた映画「国宝」でも2人で舞う「藤娘」が描かれました。

舞っているのは、四万十市出身の歌舞伎俳優・市川翔乃亮さん。29歳で故郷に錦を飾ったその「初舞台」を取材しました。

市川翔乃亮さん:
「初めての自主公演をするのはやはり地元でやりたいと思っておりまして、念願かない開催させていただきます」

21日(金)、四万十市の「しまんとぴあ」の舞台に立った市川翔乃亮さん。

3歳から日本舞踊をはじめ、県立中村高校卒業後、東京の国立劇場養成所に入り、
修了後の2017年4月、市川笑三郎さんに入門。同じ年の5月、大阪で歌舞伎俳優として初舞台を踏みました。

歌舞伎でも特に人気の高い「藤娘」。四万十市の花が「藤」であることからこの演目を選んだといいます。

市川翔乃亮さん:
「歌舞伎って難しかったりとか、つまらなさそうというイメージがあると思うんですけど、ちょっと見て、あ、なんかきれいだったなみたいなそんなふうな感想を持っていただけたら僕は十分幸せでございます」

若い娘に姿を変えた藤の精が浮気な男に恋焦がれ翻弄される様を可憐に、そして美しくも儚く舞います。

小学校から同級の幼なじみの女性:
「なんか自分とは違う世界過ぎて、初めて観たのでびっくりじゃないけどこんな世界もあるんだなというかすごく感動してます。(市川さんは子どもの頃)すごい上品な感じだった。昔から日本舞踊とかやってたの知ってたんで、がんばってほしいなと思いました」

高校の同級の男性:
「(高校時代の市川さんは)すごいやさしくて凜としてる感じで(きょうは)それがさらに磨かれているような印象を受けました、違う人のように見えて。(歌舞伎は)わからないけどおもしろくて楽しかったです」

この日の舞台は師匠の市川笑三郎さんもあいさつに立ち、翔乃亮さんをねぎらいました。故郷・四万十市を後にして歌舞伎の世界で芸を磨く市川翔乃亮さん。今後の活躍が楽しみです。

高知さんさんテレビ
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