11月18日、大分市で発生した大規模火災により、住宅など約170棟が焼け、76歳の男性1人が亡くなりました。
発生から1週間…。

『サン!シャイン』が話を聞いたのは、大規模火災の被災者たち。現状を取材しました。
「ローン終わったばかり…」火災で変わり果てた町
激しい炎に焼かれ、骨組みがあらわになった家。内部には、がれきが散乱しています。

家具も原型をとどめず、火災前の様子を想像することもできません。
撮影したのは、被災した住民です。

被災した住民:
燃えた家も、やっとローンも終わったばっかりやったんやけど…。お金がないよ…建てる(金が)…。

25日は午前中に一時、弱い雨が降りましたが、依然として鎮火には至っていません。
避難所には、25日正午時点で71世帯110人が身を寄せています。
22日に被災した住民たちが火災現場の規制線の中に入ることが認められ、自宅などの様子を確認。そのときの様子を聞きました。

〈被災した住民が撮影した映像〉
「(家が)どれなのか分からん…」
「あぁ…。ないわ…」
「えぐい…」
家が立ち並んでいた場所は、がれきの山に…。慣れ親しんだ土地の景色は一変していました。
撮影した住民は…。

被災した住民(50代):
帰るときバスの中はずっと心臓が痛かった…。
ぎゅうってなんかこう…締め付けられるような感じ。
罹災証明書申請受け付け開始…今後の支援は?
25日、大分県は「自然災害」だとして「被災者生活再建支援法」の適用を決めました。

「被災者生活再建支援法」が適用されると、住宅の被害程度や再建方法などに応じ、上限300万円の支援金が支給されます。
そして大分市は、住宅が全焼した世帯を対象に罹災証明書の申請の受け付けを開始。
申請を終えた被災者は…。

被災した住民(80代):
娘が(申請の)全部手続きしてくれて。(義理の息子が)ものすごくよくしてくれるんです。ありがたいです。
自宅が焼失し、現在、市内の娘夫婦の家に身を寄せているという女性。
自宅があった場所に戻りたいと願っています。

――(今後)自宅には戻る?
被災した住民(80代):
はい、帰ってきます。生まれたところが一番いいんです、私は。(周りが)相当よくしてくれるんですけどね…。
――長年住まれていた家ですか?
そうです…。
現在も続く避難生活…。
被災者の今後の住まいについて、大分市は24日の住民説明会で、被災者向けに確保した公営住宅や民間の賃貸住宅など、約130室の入居期間などについて説明を行いました。

災害復興に詳しい岡本正弁護士に聞くと、今後、次のような支援が受けられる可能性があるといいます。

・自然災害債務整理ガイドライン
住宅ローンなどの返済が難しくなった個人が自己破産せずに債務整理ができる制度
(破産手続きよりも財産を多く手元に残せる・ブラックリストに載らないなどのメリットも)
・災害時雑損控除
住宅や家財などに損害を受けた場合、一定額の所得控除を受けることができる制度
・義援金
寄付金などが集まった場合、分配される可能性も
被災者への支援は今後どうなるのでしょうか。
(「サン!シャイン」11月26日放送より)
