仙台市青葉区折立の住宅街で20日朝、マンションのすぐ下にクマ3頭が現れ、住人がその様子を撮影した。
住人によると、前日の19日午後9時ごろ、部屋の外から動物が虐待されているような“叫び声”が聞こえたという。マンション4階の廊下から外を確認すると、広瀬川沿いの茂みの方向から奇妙な声が響いていたが、真夜中だったため、警察と管理組合に連絡するにとどめた。
その後も木の実をかじる音や「ガサゴソ」という物音が夜通し続き、住人は不安なまま一夜を過ごした。
明けて20日午前7時ごろ、廊下から下をのぞくと、目の前にクマ3頭の姿があった。
住人は「他人事ではないと思っていたが、まさかこんなに目の前に出るとは思わなかった」と話す。
周囲は広瀬川沿いの住宅地で、クマはマンション近くのクルミの木のあたりにたたずんでいた。大きな親グマとみられる1頭の周囲で、2頭の子グマがじゃれ合う様子も確認された。
もともとクマの目撃情報がある地域ではあるものの、「マンションのすぐ近く」に現れた親子グマに住人は不安を募らせている。
住人は「とにかく怖い気持ちになった。周りの住人も心配だ」と話す。
クマの出没を受けて、マンションでは入口の自動ドアを停止して手動に切り替え、屋外階段の利用を控えるよう住民に呼びかけている。