ラオスを公式訪問中の、天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。

20日に出席された昼食会では、「私にとって、初めての国際親善のための外国訪問となったこのたびの滞在は、きっと“特別な思い出”として私の心に深く刻まれることと思います」とご訪問への思いを語られました。

贈られた民族衣装の“ナーガ”に込められた意味

この日、美しい街並みが広がる 世界遺産の町、「ルアンパバーン」に向かわれた愛子さま。

到着後は、ピンクと紫の鮮やかな民族衣装に着替えられましたが、この衣装も含めて愛子さまが着用されたラオスの民族衣装は、ラオスの国家主席夫人が選ばれたものだといいます。

フジテレビ皇室担当 橋本寿史解説委員:
これらはラオスの国家主席夫人が選ばれたもので、20日にお召しになっていたものが「ナーガ」という蛇の神様を柄にしたものなんですね。ナーガの柄というのは、縁起が良くて“悪いものから守ってくれる”という意味があるそうです。

愛子さまは、ラオスで最も美しいと言われる、「シェントーン寺院」を見学。

本殿を参拝されると、「大変立派な仏像で、心が洗われるような気持ちがいたします」と話されました。

愛子さまの“異文化への寄り添い”

午後に訪問されたのが、新生児から15歳までの子どもを24時間体制で受け入れている、日本のNPOが運営する救急病院「ラオ・フレンズ小児病院」。

到着の際には、子どもから 病院のマスコットであるゾウのぬいぐるみをプレゼントされ笑顔に。病院内を視察されると、入院中の子どもや家族に声をかけられました。

子どもがやけどで入院中の母親:
プリンセスにお目にかかれてうれしいです。「早く治って家に帰れますように」と言って
いただきました。

今回、愛子さまに院内を案内した、日本人看護師の赤尾和美さん。
彼女もまた、愛子さまの訪問を待ちわびていた人の一人です。案内したときの様子を聞いてみると…。

日本人看護師 赤尾和美さん:
実際にお話ししてみると、本当に優しい方で。細かく気遣いされていましたし、患者さんのことも、すごく気遣っていらっしゃいました。

赤尾さんに、「異文化の中で仕事をしているということを実感する、何か出来事はございましたか?」と質問された愛子さま。
その質問に対し、赤尾さんは脳性麻痺と遺伝性の血液疾患のある男の子の話をしました。男の子の父親が、ある日を境に病院のサポートを拒否するようになったのだといいます。

日本人看護師 赤尾和美さん:
よく話を聞くと、その民族の方々は“生まれ変わり”を信じています。生まれ変わるということは、この世の苦しみなどがなくなって、新しい人生をということを考えてらして。
私たちに「病院がこの子を支援・サポートしなければ、この子はすでに新しい人生を歩んでいたかもしれないんだ」っていうふうに言われた時に、私がものすごくショックを受けたと(愛子さまに)言ったんですね。
その時に愛子さまが、「違う文化が融合していくということの大事さ、大切さっていうのがありますね」と、「そこを大事に寄り添う医療を提供されているということは、やはり大変だと思います」というふうにおっしゃってくださいました。

赤尾さんは、限られた短い時間の中で、病院の活動を深く理解された愛子さまに大変感激したといいます。

愛子さまは21日、ラオスの伝統的な織物などを見学し、帰国の途につかれる予定です。
(「サン!シャイン」 11月21日放送)