沖縄県内では20日から、日本最大級の食に関する国際商談会、沖縄大交易会が始まりました。
今年は、高市総理による台湾有事を巡る発言が、商談にも少なからず影響を与えているようです。

高良琉海子記者:
日本全国の特産品に関する商談会がいま活発に行われていて、会場には海外から来たバイヤーの姿も多く見られます

20日、宜野湾市で開会した「沖縄大交易会」。

日本最大級の「食」に関する国際商談会で、国内から217社が出展し、17の国と地域からバイヤーが訪れ、積極的に商談を進めていました。

お菓子の製造を手がける企業は、対面での商談に手応えを感じています。

セイカ食品株式会社 豊留敬明 主任:
実際にお会いしていま販売いただいている商品の売れ行きや、販売されて問題点を直接お聞きできたので、非常に良い機会だったと思います

また、泡盛など酒類の販売を手がける企業は、バイヤーとのやりとりで、海外への販路拡大の道筋がみえてきたといいます。

南島酒販株式会社 嶺井里佳子さん:
度数が高い商品が人気だと言っていたので、ロットなどが決まれば連絡が欲しいという感じで話が進んでいます

中国からのバイヤー:
とてもいいと思います。特に沖縄の食品関係の品物はとても心を込めて作っているというのをよく感じます

今回で13回を迎える大交易会、出展企業は2024年を上回り、コロナ禍前の状態に戻ったと主催者側も手ごたえを感じています。

いっぽう、高市総理の台湾有事を巡る発言を発端に少なからず影響も出ているようです。

沖縄大交易会 安慶名貢 事務局長:
中国の日本への渡航自粛の発表がありましたので、その後に2社ほどのキャンセルがでまして、今回の大交易会への影響はそんなにないですが、これから出てくるのかなと心配しています

魚の加工品を扱う出展企業は、数日前に中国のバイヤーとの商談が取りやめになったことが知らされました。

株式会社ARK 吉田勇 代表取締役社長:
(商談の)キャンセルが入ってしまっています。中国本土の方は話をいま具体的にやっているものはなかったので、まだ直接的な影響は少ないのですが、台湾は取引がすでにいろいろあったりするので、そこまで影響がいくと困るな

観光への影響も懸念されます。

沖縄地区税関によりますと、20日、宮古島市の平良港に接岸予定だった中国国営系のクルーズ船が予定を取りやめました。

県は「いまのところ観光業への大きな影響は報告されていないものの、引き続き情報収集を進める」と慎重な姿勢を見せています。

沖縄テレビ
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