たくさんの感動を伝えた舞台も、取り壊しまであとわずかです。

 19日に公開された、名鉄百貨店10階の名鉄ホール。1957年に開業し、総工費は4億5千万円。すり鉢状になった922の客席は、28列のどの位置からも舞台が見やすいように設計されました。

 ステージの下に案内してもらうと…。

名鉄百貨店の担当者:
「上で出番を終えた人がこの床の上に乗ると、下がってくる」

 役者たちが行き交った、高さ1m40センチほどの奈落。床には華やかな舞台の痕跡が残っていました。

名鉄百貨店の担当者:
「楽屋に戻る時に、衣装やかつらについた紙吹雪や桜の花びらなんかが、ここに名残りとして残っている」

 後方まで埋まった満席の客席。こけら落としは宝塚歌劇団・星組の公演で、御園座、中日劇場と並ぶ、名古屋三大劇場として多くの人に親しまれました。

 名古屋で最初にブロードウェイミュージカルが上演されたのも、名鉄ホールです。2015年、老朽化のため惜しまれながらも閉鎖し、2026年3月以降にビルの建て替えのため取り壊しが始まります。

名鉄百貨店の担当者:
「舞台を盛り上げるために協力いただいた皆さんに、もう一度ホールを見ていただいて、思い出していただけたらいいなと思っています」

東海テレビ
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