前伊東市長の田久保眞紀 氏は11月19日、自身の失職に伴う伊東市長選について記者会見を開きました。ただ、すべての発端となった学歴詐称問題については刑事告発を理由に“ゼロ回答”を貫いています。
前伊東市長の田久保眞紀 氏は大学を除籍されていたにもかかわらず市の広報誌などに「東洋大学法学部卒業」と記した学歴詐称が問題となり、市議会から二度にわたって不信任を議決され、10月31日をもって失職しています。
こうした中、自身の失職に伴う伊東市長選に向けて11月19日に会見を開いた田久保氏は、すべての発端となった学歴詐称問題について問われましたが「批判は受け、真摯な姿勢で臨むしかない。説明が足りないという点に関しては、刑事告発されている身ということもあり、なかなかすべてを説明することができない」と“ゼロ回答”を貫きました。
その上で「この先の市政を担うに相応しいか見てほしい」と述べています。
田久保氏をめぐっては疑惑が浮上した当初、“卒業証書”とされる文書資料を一部の市職員や議員に見せていましたが、東洋大学はホームページ上で「本学学則では、卒業した者に、卒業証書を交付することとしており、卒業していない者に対して卒業証書を発行することはありません」との声明を発表していて、市議会の百条委員会も「正規の卒業証書が授与された事実はないということが正式に判明した」との結論をまとめています。
伊東市長選をめぐっては、これまでにスポーツトレーナーの石島明美 氏、元市議の杉本憲也 氏、薬局チェーン顧問の黒坪則之 氏、元伊東市長の小野達也 氏、NPO法人代表の岩渕完二 氏の5人が立候補する意思を明らかにしているほか、元観光団体役員の利岡正基 氏が20日に、NPO代表の寺田浩彦 氏が21日に出馬会見を開く予定です。