長崎県の沖合で、海を泳ぐイノシシの姿がカメラに捉えられた。イノシシは溺れている様子もなく、船に少し興味を持ったあと、どこかへ消えたという。さらに愛媛県の沖合では、海を渡るシカに遭遇。船が轢いてしまった場合の危険についても指摘されている。
海に浮かぶ“謎の影”の正体
長崎・西海市の崎戸島沖で10月30日午後12時半頃に撮影されたのは、海面をぷかぷかと漂う黒い影だった。
その正体は、体長1mほどのイノシシだった。
遭遇した海上保安官は、「初めは茶色くて木のように見えて、流木かなと思ったが、よく見たらしっぽが見えたので、これ“イノシシ”だなと思った」と語っている。
イノシシは、こちらに気がついたのか、しっぽをふりながらくるっと回って近づいてくる様子もみられた。
海上保安官によると、「イノシシが助けを求めている感じでもなかったので、その後 見守って、どこに行ったかはわからないです」と話している。
流木かと思いきやシカと遭遇
一方、愛媛・伊方町の黒島沖で10月10日午前6時半頃にも、海にいないはずの動物がカメラに捉えられていた。
朝日に照らされながら泳いでいたのはシカだ。
当時、遭遇した海上保安官は、「方向的に考えて、南西の方にある大島から泳いできたのはないかと船内で話していた」と語っている。
船内では発見の瞬間、「『流木があります』みたいな感じで。近づいたときに『あっ、シカでした』みたいな感じで報告した。双眼鏡でのぞいたときに、『あっ本当にシカだ』となって、そこで笑いが起きた」ということだ。
思わぬ珍客に船内は和やかな空気に包まれたというが、一方で泳いでいたことについては、「シカとぶつかって、最悪プロペラに巻き込まれてシカの毛が絡まったりすると、航行のトラブルに繋がるので、基本的には道徳的にも避けるのが一般的」と危険性も語っている。
その後、シカは黒島に上陸すると岩場を駆け上り、姿を消したという。
(「イット!」 11月13日放送より)
