少子化や若者の都市部への流失などで学生の減少が続く津山市の美作大学。公立化を検討してきた有識者会議が11月13日、津山市の谷口市長に報告書を提出しました。

有識者会議の西山修会長が谷口圭三市長に報告書を手渡しました。

報告書では美作大学が存続することで、市にもたらす経済波及効果は年間約19億円に上る試算をデータで示し、学生や教職員が地元で生活することで約1000人の人口維持につながるとしています。

一方で、公立化しても長期的に安定して学生を確保できるとは限らないと、リスクについても指摘。新しい学部を設置する場合、多額の初期費用が必要となること、全国的に不足している教員の確保も課題としています。

美作大学の公立化を巡っては、少子化などで学生が減少し、存続が危ぶまれるとして大学を運営する美作学園が2024年1月、市に公立化の検討を要望。有識者会議は2025年6月から5回にわたって、議論してきました。

(有識者検討会議 西山修会長)
「地域の未来像、まちづくりを思い描きながら議論した。報告書もそうなるよう努めた」

(津山市 谷口圭三市長)
「地域を持続的に発展させるため、大学をまちづくりにどう生かすか真摯に検討し適切に判断したい」

津山市は報告書の内容を踏まえ、今後、市民の意見も聞いて、公立化か、他の方法で大学を存続させるかなどの基本方針を2025年度中にまとめたいとしています。

岡山放送
岡山放送

岡山・香川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。