任期満了に伴う観音寺市長選挙は11月16日に投開票が行われます。現職と新人2人が三つどもえで争う今回の選挙戦、新しい「道の駅」の整備の是非が大きな争点となっています。
観音寺市長選挙に立候補しているのは届け出順にいずれも無所属で、現職で再選を目指す佐伯明浩さん(65)。新人で元市議会議員の大久保隆敏さん(79)。同じく新人で元市議会議員の柳生紘明さん(40)の3人です。
2028年度中の完成を目指して整備が進む「道の駅かんおんじ」。観音寺市豊浜町に開業する予定です。市の基本計画によりますと敷地面積は約3万8000平方メートルで事業費は総額78億3600万円となっています。市の実質的な負担額は約19億4300万円としていて、年間の経常利益は約7700万円と見込んでいます。
11月1日現在の人口は5万5662人。10年前の6万2197人に比べて人口が1割以上減少している観音寺市。「道の駅かんおんじ」を交流人口の拡大やまちの魅力の発信、防災拠点などとして活用し、市が抱える課題の解決を目指しています。
この道の駅の整備について3人の候補者で賛否が分かれ、選挙戦の大きな争点となっています。
(佐伯明浩候補<無・現>)
「交流人口、関係人口、移動人口をしっかりと作り上げて、人、モノ、情報、お金を市外、県外、海外からしっかりと呼び込んで市内を回遊してもらう。そういうことをしっかりとやっていかなければいけない。そのためにも公約の1つである新道の駅をしっかりと作り上げていきたい」
(大久保隆敏候補<無・新>)
「新道の駅には反対。新道の駅では市民の皆さんの生活の向上にはならない。(事業費の)78億円を市民に密着したことに使っていきたい」
(柳生紘明候補<無・新>)
「観音寺でまた新しい箱物(道の駅)ができようとしている。その箱物は将来世代にとって負担になると思っている。なぜなら儲からないから。これ以上、新しい箱物を作らず次の世代の負担を軽くしてあげる取り組みをここからの世代でしてあげたい」
人口減少への対応を目指す大型事業を巡り意見が分かれる今回の選挙戦。観音寺市長選挙は11月16日に投票が行われ、即日開票されます。