ガソリンの暫定税率廃止に向けて13日、政府の補助金が5円増額されました。
ガソリンの値段は安くなったのか、福岡県内のガソリンスタンドを取材しました。
北九州市門司区にあるガソリンスタンドに朝から続々と車が入ってきます。
その理由の1つはガソリンの値段です。
このスタンドのレギュラーガソリンの値段は、前の営業日には1リットル当たり160円でしたが13日は157円と3円も安くなったのです。
◆ガソリン給油に訪れた人
「助かります。結構この辺を車で移動するので」
「やっぱり運転するならいくらかでも安い方がいい」
「これからもう少し下がるようだから期待しています」
値段が下がった理由は政府の補助金の拡大です。
50年続いたガソリンの暫定税率を年内に廃止することで与野党6党が合意したため補助金が拡大されることになり、11月13日から政府の補助金はこれまでの1リットル10円から15円に5円引きあげられたのです。
補助金は今後も段階的に5円ずつ引きあげられ、12月11日には25.1円と暫定税率廃止と同じ水準となり、その分、ガソリンの値段は下がる見通しです。
ただ、実際の値下げ幅は各スタンドの在庫状況などによって異なります。
◆九州石油 片上給油所 古賀歩 店長
「きょう5円補助金が追加されて、いまから年末にかけて段階的に安くはなっていくと思うんですけど、きょう時点ではガソリンがまだ高いときの燃料が残っていますので、今週はとりあえず3円ということで」
ただ暫定税率廃止による代替財源の議論は進んでおらず、課題も残されています。
ガソリン暫定税率が廃止され、減税となるのは年末からの予定です。
一気に25円分も下がると市場が混乱するため移行措置として2週間ごとに5円ずつ補助金が追加されて、それに合わせて店頭価格も下がっていき、消費者の負担も小さくなっていきます。
そして、今の原油相場で行けば年末には4年ぶりに160円前後まで下がる可能性があるということです。
一方で福岡県の服部知事は10月、暫定税率の廃止に伴い、軽油引取税も含めると県の税収が209億円減るという試算を示しています。
減収分の代替財源については結論が先送りされたままです。