サケの不漁が今年も続いています。こうした中でも、サケ漁が盛んな新潟県村上市では子どもたちに地元のサケ文化に触れてもらおうと、塩引き鮭づくりの体験が行われました。

村上市にあるサケの博物館『イヨボヤ会館』。

【記者リポート】
「イヨボヤ会館のこちらの水槽、平年であれば10匹以上のサケが見られますが、現在は5匹しかいません」

10月21日に村上市の三面川で始まったサケ漁。しかし、三面川でとれるサケは年々減少し、今年も不漁が続いています。

【三面川鮭産漁業協同組合 平田茂伸 副組合長】
「今までになく最悪なスタート」

こうした中、11月11日、イヨボヤ会館にある『塩引き道場』で行われたのが、塩引き鮭作りの体験です。

軒先に吊るされる光景が村上地域の冬の風物詩となっている塩引き鮭。

この体験は子どもたちに村上に伝わるサケの文化に触れてもらおうと毎年行われていて、この日は村上小学校の4年生が参加しました。

児童たちは塩引き道場の師範やボランティアのサポートを受けながら表面のヌメリを取ったり、内臓を取り除いたりする作業を進めていきます。

【記者リポート】
「いよいよ塩をすり込む塩引きの工程。ざらざらと音がなるくらい、しっかりとすり込むのがコツだそうです。児童たちは慣れない手つきながら丁寧に塩をすり込んでいきます」

真剣に、そして時折、笑顔も見せながら塩引き鮭作りに取り組んだ児童たち。

【児童】
「楽しかった。皆さんに食べてもらうために頑張って作った」

【児童】
「内臓とかが怖かったけど楽しかった。家族とみんなで食べたい」

地元の文化を、身を持って体験したようです。

【塩引き道場 高橋健也 師範】
「いま、本当にサケがとれなくて大変な思いをしている。それでも、後世に残していくためにも続けて頑張ってやっていきたい。自分の作ったサケを食べて、その味を忘れないように将来につないでいってほしい」

この日作った塩引き鮭は児童に配られるほか、12月からは地域の軒先につるされるということです。

この塩引き鮭作り体験は村上市内のほかの小中学校でも行われる予定です。

NST新潟総合テレビ
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