真っ赤に色づいたトマト。
サラダに、パスタに、シチューにもなる万能の人気野菜が最高値を更新。
トマトショックが起こっています。
トマトジュースで乾杯し、テーブルに並んだ料理にも、トマトがドーンと乗っています。
TOMATO×TOMATO DE LUCE店長 アモビ・アタネシウスさん:
すべてトマトを使っています。デザートからサラダ、スープ、ソース、全部まとめてトマトです。
東京・豊島区のトマト料理専門店「TOMATO×TOMATO DE LUCE」では、トマトのパスタはもちろん、トマトのビーフシチューなど、全てのメニューでトマトを使っています。
しかし、トマトの価格が高騰しているのです。
店長のアモビ・アタネシウスさんは「きょう(市場で)見たらトマト1個300円になっていたんで、結構高すぎてあまり利益なくて。安いときは(1個)88円とか100円とか。今は高い。(1個)270円とか300円とか、2倍ぐらい」と話します。
日本農業新聞によると、トマトの平均価格が1kg当たり1225円となり過去最高を更新。
平年と比べても2.4倍に上昇しているのです。
トマトの主要産地である熊本県が8月に記録的な大雨に見舞われ、出荷量が減っているため、相場が急上昇したのです。
トマトの高騰は、食卓の味方・カレーも直撃していました。
大きくカットされた野菜が盛り付けられたスープカレー。
東京・神田のオフィス街で人気のスープカレーの専門店「スープカレー カムイ」です。
ダイナミックに盛り付けられた野菜がトレードマークのカレー。
オープンから15年目の2025年、最大のピンチが訪れていました。
スープカレー カムイの諸橋宏明店長は「トッピングやドリンク、全てのメニューを上げたのは15年経営して初めて値上げをしました、全部」と話し、11月からカレーは全品90円、野菜などのトッピングは110円から220円に値上げをしたのです。
そして、トマトの高騰はスープカレーにも影響を及ぼしていました。
スープカレー カムイ・諸橋宏明店長:
スープを作るときにちょっとフレッシュトマト、生のトマトを入れていたがそれも高すぎて、今トマトジュースに切り替えています。
カレーライスを家庭で調理する際に必要な材料費や光熱費などの全国平均を算出した“カレーライス物価”。
9月は1食当たり438円となり、1年前の同じ月と比べ74円上昇。
さらに10月のカレーライス物価は1食460円台になるとみられ、今後は過去最高値で推移する見通しなのです。
スープカレー カムイ・諸橋店長:
ちょっと値段がまた上がりそうな雰囲気ではありますけども、しばらくはこれでいければなと、ギリギリまで頑張っていきたいと思う。