セブン-イレブン・ジャパンが11日発表したのは、ソフトバンクロボティクスが開発した専用のセルフマシンで仕上げる、その名も「できたて麺」。

専門店さながらの味わいのラーメンやうどんを、身近なコンビニで味わうことができるとの触れ込みだ。
スムージーと同様に、レジで商品を購入後、レジ横のマシンでセルフ調理を行い2分から3分ほどで完成させる。
すでに埼玉県の一部店舗では10月22日から販売していて、試食した記者の感想は「スープは作り立て熱々。煮干しの風味がしっかりと感じられ、チャーシューもしっとりとした味わいに仕上がっている」と上々だ。
このしっとりとしたチャーシューの食感は、マシンのスチーム機能で、水蒸気を加えながら暖めることによってもたらされているという。
価格は600円ほどと冷凍やチルドの麺類より割高だが、専門店のものよりは手頃となっている。

試食した客は「暖かく味もしっかりしていてラーメン屋のラーメンみたい」「手軽にラーメン屋の味が味わえると思ったら買おうかなと思う」「自分で調理できるのは楽しみになると思う」と好評価。
また食べたことがない客も「レジ横のチョコクロワッサンが好きで結構食べるので『できたて麺』もお店に行くのと同じくらい美味しいなら、手軽なので利用したい」「ラーメン店より安いので試してみたい」と話す。

担当者によると、コンビニの中にラーメン専門店ができたかのような味わいを目指したという。
コンビニ事業単体で成長を図るセブン&アイは、高付加価値商材として店内の焼成マシンで焼き上げる「セブンカフェ ベーカリー」や「セブンカフェティー」などの「出来立て商材」に注力している。

セブン&アイの2025年度の中間決算では、国内コンビニ事業の営業利益は計画よりマイナス95億円となったものの、足元では「出来立てカウンター商材」の販売強化の効果も見え始めていて、カテゴリーの平均日販は前年度よりも増加している。
売上に効果が期待できる重要な施策と位置付けていて、2025年度中にはセブンカフェベーカリーは導入店舗を約8000に拡大するほか、セブンカフェティーは約2100に拡大する計画だ。
セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 次世代商品開発 シニアマーチャンダイザー 赤松稔也さん:
店頭でチルドの麺も販売していて、あれがそのままスイッチして、さらに上乗せ売り上げができるんじゃないかと考える。今の麺のマーケットは日本国内でも大きいし、インバウンド含めて海外の方にも日本の麺には、ものすごく可能性を感じていただいている。我々グローバル展開もしているので、いろんな可能性が、世界中に広がっていくんじゃないかと思う。
