再編問題に揺れる静岡大学と浜松医科大学。11月10日、それぞれの間で新たな協定が結ばれましたが、締結式は異例の非公開となりました。一体なぜなのでしょうか?
落合健悟 記者:
浜松医科大学の渡辺学長が静大浜松キャンパスに入ります
10日午前10時半頃、静岡大学浜松キャンパスを訪れた浜松医科大学の渡辺裕司 学長。
目的は工学部や情報学部など理系学部を抱える静岡大学の浜松キャンパスと浜松医科大学との包括連携協定の締結です。
10日は静大浜松キャンパスと浜松医科大で連携を深めていくことを確認。
一方で、会場では“異例”の光景が…。
締結式が行われたビルの入口に立つ静岡大学の職員。
部外者の立ち入りをチェックしているようです。
通常は大々的に行われることも多い締結式は、関係者以外はシャットアウトされ非公開に。
一体なぜなのか?
関係者は「再編に否定的な静岡大学の日詰学長の意向がある」と話します。
静岡大学と浜松医科大学は2019年、2つの大学を再編する計画に合意。
しかし、静大の日詰一幸 学長は2024年、突如としてこの計画を白紙撤回すると表明しました。
背景には再編によって静大の静岡キャンパス側が実質的に縮小される懸念があるといわれています。
関係者によりますと、今回の締結はその“静岡キャンパス側”の意向を汲まない動きのため日詰学長が不快感を示し非公開になったということです。
浜松医科大学・渡辺裕司 学長:
(締結式の形式は)静岡大学の判断にお任せしたいということで形については静岡大学にお任せした。教育・農学も浜松医大の医学部と親和性が高いと思っているのでいろいろな協力関係・交流を結んでいきたい
一方で、静岡大学は非公開になったことについて「両大学での調整の結果」とコメントしています。
こう着状態の続く両大学の再編計画。
その状態はまだまだ続きそうです。