インフルエンザの感染者数が、前の週に比べて約2.4倍に急増。全国で、学級閉鎖なども増えている。

「病児保育」あるクリニックに保護者は「助かる」

10日、都内の診察室では…。

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大川こども&内科クリニック・大川洋二理事長:
(のどの奥を診て)ちょっと赤いですね。じゃあ「タミフル」ってお薬を出しますね。

11月に3歳になる息子さんが、週末から発熱したため診察を受けたというお母さん。

母親:
さっき検査していただいて、インフルエンザの陽性でした。

普通は帰るところ、こちらの親子は診察後に体重を計ったり看護師と打ち合わせしたり…。

実は、こちらのクリニックでは、「病児保育」を併設。
インフルエンザなどの病気で集団保育が難しい場合に、一時的に子どもを預かってくれる。

母親:
私も仕事が休めなくて、なので預けさせていただくと。すごく助かっています。家で私と一緒にいるよりも、プロがいてくれるところで保育もしていただけるっていうのは、気づけなかった急変とかに気づいてもらえるので、すごく助かります。

2歳の息子さんを連れてきたお父さんも…。

父親:
インフルエンザですね。今は熱下がって、けど何日か登園できないので。本当にありがたいですね、妻も私も仕事を平日はしているので、こういう施設があると助かります。

こちらのクリニックでは、2003年から「病児保育」をスタート。

10日は、預かった子ども15人のうち、インフルエンザに感染していたのは11人。感染が広がらないよう、隔離室で預かっていた。

大川こども&内科クリニック・大川洋二理事長:
病気のお子さんを抱えると、お母さんがお仕事できないので、こちらで専門職の医師と保育士、看護師がチームを作って、子どもに最適な環境をつくってあげる。

医師「ほかにもウイルスはたくさんある」

インフルエンザの流行について、都内で聞いてみると…。

中学生:
1クラス20人くらい(がインフルエンザ感染)。

中学生:
学級閉鎖とかにもなったりしています。

小学生:
隣のクラスで学級閉鎖のクラスがあった。

ーー何人くらいがインフルエンザに?
小学生:

20人くらい。

全国で休校や学年・学級閉鎖となる学校などは、2307施設と急増している。

厚生労働省によると、11月2日までの1週間に報告された全国の1医療機関あたりのインフルエンザ感染者数は14.9人。前の週と比べて、2倍以上に増加している。

定点あたりの患者数が10人を超えるのは、大きな流行となった昨シーズンより6週早くなっている。

なぜ2025年は、インフルエンザの流行が早まったのか。

クリニックフォア新橋・吉川裕章 医師:
今年は訪日外国人も増えていますし、大阪・関西万博もあったので、感染症にとって都合のいいストリームができてしまったことが、今回の流行を早めた理由じゃないかなと思います。

多い日には、1日に20人のインフルエンザ感染者が来院するというこちらのクリニック。
今後の流行については、診断が難しくなるという。

クリニックフォア新橋・吉川裕章 医師:
これからインフルエンザB型とか、コロナの変異株、あとはマイコプラズマ肺炎など、ほかにもウイルスはたくさんありますので、本当にインフルエンザだけなのか、コロナだけなのかというところをよく考えて、悩ましい症例がたくさんあるので、そこは大変かなと思う。
(「イット!」 11月10日放送より)