OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返ります。今回は1973年(昭和48年)11月8日に玉野市で撮影された映像です。

1972年(昭和47年)3月の山陽新幹線岡山開業に伴い、玉野市の宇野港と高松市の高松港を結ぶ「宇高航路」では、同年11月8日からホバークラフトも運航を始めました。映像には就航1年を迎えたホバークラフトに乗客らが乗り込み、高松港に向けて出航する様子が記録されています。

1970年代になると新幹線や高速道路など、全国的に高速交通網が拡大し、東京や京阪神からの移動時間の短縮が図られていました。三井造船が建造したホバークラフトの船体には旧国鉄の「JNR」のロゴがあり、初代ホバークラフトの船名は「かもめ」でした。当時の新幹線車両と似たカラーリングで、宇高連絡船で1時間かかった宇野港と高松港を、わずか23分で結ぶ「海の新幹線」として親しまれました。

就航1年を迎えたこの日も、フェリーなどの大型船が行き交う備讃瀬戸を、波しぶきを上げながら進んでいました。

ホバークラフト「かもめ」はその後、1980年に2代目の「とびうお」にバトンタッチしましたが、1988年4月10日の瀬戸大橋開通に伴い、姿を消しました。

岡山放送
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