2025年も残り2カ月を切り、お歳暮を選ぶ季節がやって来た。新潟市のデパートに開設されたギフトセンターには、お歳暮として初めて防災食のセットが登場するなど、相手を思う商品が並んでいる。物価高も影響しているというお歳暮。2025年の傾向を聞いた。

自慢の味を贈りたい!“ル レクチエ”などが人気

新潟市中央区の新潟伊勢丹に11月5日、お歳暮ギフトセンターが開設された。約2000点が並ぶ中でも、力を入れるのは新潟県産の商品だ。

お歳暮ギフトセンター(新潟伊勢丹)
お歳暮ギフトセンター(新潟伊勢丹)
この記事の画像(7枚)

毎年の人気を受け品数を増やしたのは、西洋なしの“ルレクチエ”。新潟市、三条市、加茂市など様々な農園のルレクチエが並ぶ。

25年は提携する生産者を24年までの10から14に増やし、品揃えを強化したという。

そのほか、南魚沼市で養殖されたスッポンの鍋セットや、酒粕や米麹を使って漬けた魚と肉など、新潟県内の企業とタッグを組んだ商品もお客の目を引いていた。

初登場は“防災食”!大切な人に安心を贈る

25年に初登場となるのが、新潟県産の食材を使った防災備蓄食のセットだ。県産コシヒカリのおかゆや胎内高原の保存水などが入っている。

防災備蓄食セット
防災備蓄食セット

防災意識の高まりを受けて企画された商品で、大切な人に安心を届けることができる。

お歳暮に物価高の影響は…?

高騰が続くコメは24年よりも1.5倍~1.8倍の価格となっているものの、数は十分に確保しているという。価格が高くても、新潟県産の新米の人気は根強いようだ。

新潟県産米
新潟県産米

こうして長引く物価高は、お歳暮全体にも影響しているのだろうか?

新潟伊勢丹の三崎敬店長は「お中元とお歳暮を2回贈る方はだんだん減っているというのが現状。しかし、お歳暮自体は一年の感謝の締めくくりということで件数的には減っていない」と説明。

一方で、送料などを考えながら慎重に品物を選ぶお客が増えているそうだ。

それでも、ギフトセンターを訪れた人は、お歳暮を贈る喜びを感じていた。

親戚へのお歳暮を探していた男性客は「やはりおいしいものを贈りたい」と商品を吟味。

付箋のたくさん付いたカタログを手にした女性客は、相手の好みに合わせ事前に商品を決めてきたという。

「親戚とはご無沙汰しているので、こういうときに『届いた』という言葉が聞けるのはうれしい。お歳暮は贈るものと決めているので、物価は気にしていない」と話す。

物価高の終わりは見えないが、25年もお歳暮をめぐる光景が一年を締めくくろうとしている。

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(7枚)
NST新潟総合テレビ
NST新潟総合テレビ

新潟の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。