穴水町出身で大相撲元小結の遠藤が引退する意向であることがわかりました。それを受け、県内でもさまざまな反応が聞かれました。
会場アナウンス:
「遠藤 石川県鳳珠郡穴水町出身 追手風部屋」
能登が生んだ郷土のスターが土俵を去ります。穴水町出身の遠藤。日本大学ではアマチュア横綱となり、2013年春場所、幕下10枚目格付け出しでデビューしました。
付け出しとして昭和以降最速となる初土俵から3場所で新入幕。
まげの結えないスピード昇進に「ざんばらフィーバー」で日本中を席巻。そしてついに2018年には、三役入りを果たします。
遠藤の中学・高校で相撲部の一つ後輩、大相撲元十両の高立さんは遠藤の人柄についてこう話します。
高立さん:
「相撲に関してはすごくストイックで、皆さんに天才、天才だって周りから言われていたんですけど遠藤先輩は努力を本当にしていたのでまず休むことなく(土俵)周りでも回しを切る練習だとかそういうのもずっとしていたので努力していたらああいう風に天才と言われるようになるんだなと思って見ていました」
その後は両ヒザのケガと向き合いながら、人気力士として大相撲を盛り上げてきました。愛する地元を襲った能登半島地震のあとには大の里や輝とともに地元・穴水町の避難所を訪問。
郷土の星の引退に、地元の人は・・・
穴水町の人は:
「地震で心が滅入っとる中で彼の1勝1勝で勇気が出た。そういう町のヒーローの方」「希望の星というか、横綱に勝ったりしたとき結構盛り上がったことがあった」
関係者によりますと、もっと早い段階で引退することも考えていたそうですが能登半島地震を受け相撲を取り続けることが被災地の元気になると現役を続行してきたといいます。
穴水町にある遠藤関行きつけの寿司店では…
福寿司 松本志郎さん:
「ご苦労さん、と。第2の人生でがんばってほしい。」
松本好美さん:
「楽しませてもらったしね、ずいぶん」
今年2月に遠藤が訪れた際、店主の松本さんは違和感に気付いていたそうです。
松本さん:
「現役の間にここへ来られてよかったみたいなこと言うからさみしいこと言うとるなとは感じとった。まさかこれ(引退)になるとは思ってなかった」
「今度親方として頑張ってもらわんと。良い力士を育てて」
地元、そして日本中から愛された遠藤。今後は親方として後進の指導にあたると見られています。