28日午後3時過ぎ、大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」の前に現れた白い帽子の男性。
アメリカ・トランプ大統領です。

その直後、高市首相がトランプ大統領の乗った「マリーン・ワン」に乗り込みました。

向かうのはアメリカ軍の横須賀基地ですが、2人を乗せた「マリーン・ワン」は東京都内を遊覧するように飛行を続けたあと、横須賀の米軍基地へと到着しました。

トランプ大統領は、空母の上でアメリカ軍兵士を前に演説。

トランプ大統領:
この女性は、この女性は勝者だ。私たちはあっという間に非常に仲のいい友達になった。

トランプ大統領に紹介され、高市首相も空母の上で異例の演説をすることに。

高市首相:
この横須賀から紡がれる航路は、日米の絆を輝く未来へと導くことを確信しています。サンキュー。

午前9時半ごろ、やや緊張した面持ちの高市首相。

高市首相:
大統領、ようこそ日本へ。おかえりなさい。

初の対面となった日米両首脳。
最初の2人の会話は、通訳なしで30秒以上に及びました。

自衛隊の演奏の中、行われた栄誉礼。
続いて、高市首相は首脳会談に臨む日本側の閣僚を紹介。

かつて日米貿易協定で協議を重ねた茂木外相、そして2025年に関税交渉で何度も渡米した赤沢経済産業相らを見つける、とトランプ氏はがっちりと握手を交わしました。

そして迎えた日米首脳会談。
高市首相の第一声は意外なものでした。

高市首相:
開始が遅れまして失礼しました。今トランプ大統領の部屋で野球(ワールドシリーズ)を見ていました。

両首脳がそろって、大谷選手が出場するメジャーリーグのワールドシリーズを観戦していたことを打ち明け、トランプ大統領の笑顔を誘いました。

高市首相:
日米同盟の新たな黄金時代を、トランプ大統領とともにつくり上げていきたいと願っています。

そして、両首脳は同じ言葉を口に。
お互いに、安倍元首相の名前を挙げました。

そして、トランプ大統領は日本について、「我々は最強の同盟国であり、特に史上最高の首相となるであろうあなたの就任の早い段階でご一緒できることを大変光栄に思う」と述べました。

トランプ大統領から“最強の同盟国”“史上最高の首相”との言葉をかけられた高市首相。

一方、高市首相はノーベル平和賞にトランプ氏を推薦する考えを伝えました。

そして、正午前の迎賓館の別室。
当初、拉致被害者の家族らはルビオ国務長官が面会する予定でしたが、高市首相とともにやってきたのはトランプ大統領。

トランプ大統領:
今、高市首相、そして“彼女の強い意志”とともにこの場にいます。美しい皆さんのお顔が見えます。以前も見たことがあるお顔です。アメリカは常に皆さんとともにあります。

横田めぐみさんの母・早紀江さん(89)らと言葉を交わし、「我々はできる限りのことをする」と語ったトランプ氏。

そして午後、異例の展開に。

トランプ大統領はUSAの白い帽子姿に、高市首相も黒のスーツに着替え、「マリーン・ワン」に同乗しました。

そして到着したアメリカ軍横須賀基地の空母の上で、トランプ大統領は兵士らに高市首相を紹介したのです。

トランプ大統領:
この女性…。この女性は勝者だ。私たちはあっという間に非常に仲のいい友達になった。

アメリカ兵らを前に、高市首相は感謝の思いを「我が国と地域の平和・安全のために尽力してくださっている自衛隊員・在日米軍の軍人の皆さまに心から敬意と感謝をささげます」と語りました。

そして、日本の防衛力強化について「私は決意しています。今後、日本の防衛力を抜本的に強化して、この地域の平和と安定により一層、積極的に貢献していきます。トランプ大統領とともに、世界で最も偉大な同盟になった日米同盟をさらなる高みに引き上げていきます」と強調し、日米両首脳の信頼関係をアピールしました。

首相周辺は、「現場からはファーストネームで呼び合ったと聞いた。トランプ大統領が『同盟』を何度も強調したのはすごく異例だと思う。安倍元首相のレガシーがあったからだろう」と話しています。

このあと、トランプ大統領は安倍元首相の夫人・昭恵さんと面会する方向で調整しています。

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