ASEAN(東南アジア諸国連合)の関連首脳会議が26日からマレーシアで開かれます。
タイとカンボジアが和平合意に署名しアメリカのトランプ大統領も出席する見通しです。
首都クアラルンプールで26日に開幕する一連の会議には、日本やアメリカ、中国、ロシアなどが参加し、様々な国際問題について議論が交わされます。
7月に軍事衝突したタイとカンボジアが首脳会議にあわせて、和平協定に合意し、停戦の仲介にあたったトランプ大統領も署名式に立ち会う予定です。
トランプ氏は世界各地の戦争終結に貢献したとして国際会議の場で自らの功績をアピールするとみられます。
ただ、国境地帯では停戦後も両国の小競り合いが続くなど、根本的な解決には至っておらず、議長国マレーシアを中心に調整が続いています。
現地では、パレスチナ問題でイスラエルを支援するトランプ大統領への抗議デモも予定されており、警備の強化とともに緊張が高まっています。
一方、首脳会議では南シナ海の領有権問題や内戦が続くミャンマー情勢をめぐる議論も注目されています。
南シナ海では近年、海洋進出を強める中国とフィリピンの船が度々衝突していて、日本を含む周辺国が中国の危険な行動を非難するなど、激しい論戦が予想されます。
また、4年前のクーデター以降、国軍が実権を握るミャンマーでは、民主派や少数民族の武装勢力との戦闘が激化しています。
軍事政権は今年12月から民政移管に向けた総選挙を実施する方針ですが、民主派勢力は参加せず、公正な選挙の実現は見通せません。
就任後初めての外国訪問となる高市総理大臣は25日夜、マレーシアに入り、関連会議に出席するほか、各国首脳との会談も調整されています。
いち早く外交をスタートさせ、関係国との連携強化に取り組みたい考えですが、27日から予定されているトランプ大統領の来日に向けて、26日中にも帰国の途につく見通しです。