岩手県内では10月24日も盛岡市などの市街地でクマの出没が相次ぎました。
予断を許さない状況に達増知事は24日、「安全を最優先に行動してほしい」と述べ危機感を示しました。

齋藤優花記者
「住宅が建ち並ぶこのエリアにクマが出没しました。クマは保育園の裏のやぶに逃げ込み、しばらくとどまっていたということです」

24日午前10時半過ぎ、盛岡市山岸の市立さくらがおか保育園の近くにクマが出没し、保育園裏のやぶにしばらくとどまった後、その場から立ち去りました。
警察によりますと、人や物への被害は確認されていません。

盛岡市では、今週本宮や下米内、それに市役所付近など市街地でのクマの出没が相次ぎました。

県内では2025年度のクマの出没が9月までに4524件に上り、年度全体で過去最多となった2023年度の同じ時期を約1000件上回っています。

達増知事
「安全を最優先に行動するようお願いします」

こうした中、達増知事は24日、相次ぐクマの人身被害や出没について、危機感を示しました。

達増知事
「クマが隠れるところを無くしていくなど、県管理のところは県で、国や市町村管理のところは、国や市町村に県からもお願いしている。自然の豊かさを守りながら、クマのリスクを減らしていく」

県内では2025年度、北上市と雫石町で合わせて4人がクマに襲われ死亡していて、死者数は1984年の統計開始以降、現時点で、すでに過去最多です。

また、改正法が9月に施行されたことに伴い、自治体判断で発砲が可能になった「緊急銃猟」が、市町村によっては体制が整わないなど課題を抱えていることについて達増知事が見解を述べました。

達増知事
「拙速になってはいけないが、法律と予算も整ってきているので、スムーズに準備を進めてもらえれば」

予断を許さない状況を踏まえ、県は10月30日に全市町村の担当者や有識者を交えて、緊急連絡会議を行いクマへの対応を協議することにしています。

岩手めんこいテレビ
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