10月26日に投票日を迎える県知事選挙についてお伝えします。

各候補者は知事となった場合、どのような宮城県を作るのか。届け出順に村井氏、和田氏の訴えについてです。

県政史上最多の6期目を目指す、現職の村井嘉浩氏(65)です。
今回の選挙戦では、県民と積極的に交流を図っています。

村井嘉浩氏
「なるべく色んな人と触れ合いたいなと思って。コロナだったから、4年前は全然こんなのできなかった」

村井氏が掲げる公約の大きな柱は、人口減少対策。
5期20年で取り組んできた様々な構造的な改革やDXの推進などをやり遂げるとしています。

村井嘉浩氏
「構造的な課題を税金を使って解決するのではなくて、根本的なところに手を入れて変えていく。当然色んな軋轢もありますし、批判もありますけれども、こういうことをやることが正しい為政者だと、苦しくても頑張ってやってきたわけであります」

5期目で取り組んだ仙台医療圏の病院再編や、白紙となった半導体企業の誘致についても、6期目で必ずやり遂げたいと意気込みます。

一方で、反対の声が多く挙がり、検討を撤回した土葬墓地については、今後一切検討しないとしています。

村井嘉浩氏
「まず自分が何を考えてるか、こういう社会を作りたいということを県民の皆さんにバーンと伝えて、色々意見を聞いていくというのが正しい姿だと思っておりまして、それをずっとこの20年間やってきた」

5期目の任期中に全国知事会の会長も務めた村井氏。
国との強いパイプも生かし、県民が求める物価高対策についても、早速、11月議会で補正予算を組むとしています。

自民党・小野寺五典議員
「力を合わせれば、宮城は東北を、そして日本を代表する素晴らしい地域になる」

村井嘉浩氏
「しっかりと皆さんの期待に応えられるよう、国と力を合わせまして物価高対策、しっかり取り組んでいくとお約束します」

また、今回の選挙戦で特徴的な取り組みが、こちら「AIむらい」です。
一方的な選挙活動にならないよう、動画サイト上の質問に対し、村井氏の政策を学習したAIがラジオ形式で答える仕組みです。

村井氏は人口減少対策としても、このようなDX=デジタルトランスフォーメーションを県内全体に広げたいとしています。

村井嘉浩氏
「中小企業はそういった情報が行き届いておりませんし、そのようなものを導入しようと思ってもお金がかかりますから、躊躇しますよね。そういったことを県としてしっかり情報提供する。そしてちょっと補助金を出して後押ししてあげる。このような形で4年間、人手不足をデジタルで解決する方法をしっかりと確立してまいりたい」

和田政宗氏
「出産育児費用無償化していきますので」

週末、人が集まる祭り会場に足を運んだのは、元参議院議員の新人・和田政宗氏(51)です。

参議院議員を2期務めた政治経験を武器に大胆な政策を打ち出しています。

和田政宗氏
「出産育児費用の完全無償化、全国初の取り組みでございますけれども、宮城県ではお子さんが高校卒業するまで出産育児にお金がかからないこういう状況を作ってまいります」

公約として、県独自の出産支援金30万円上乗せや、産後ケア費、不妊治療の負担ゼロ、子育て世代の県民税減税などを掲げ、手厚い支援で少子化からの転換を目指すとしています。

さらに、転換が必要と訴えるのが、5期20年に及ぶ村井県政です。

和田政宗氏
「復興初期については一定の評価をしたいという風に思います。ただ、やはりこの20年で大きなひずみが出ている」

村井県政で進められた水道事業の一部、民間委託については、「再び公営化するべき」とし、来年1月に課税が始まる宿泊税についても、「撤回する」と主張。
さらに、土葬墓地の整備についても、9月、村井知事は撤回したものの、進めようとした姿勢を強く批判しています。

その背中を押すのが…

参政党・神谷宗幣代表
「いいね!やるね!和田政宗!」

政策の覚書を結んだ参政党です。

参政党・神谷宗幣代表
「1回停滞したものは、かき乱さないといけない。ぐるぐる、ぐるぐる。それを国政で参政党はやりますから、宮城県は和田政宗と一緒にやってください!」

今年7月、参院選の応援演説で県の水道事業を批判し、村井知事から議論を求められていた神谷代表。
「知事選の争点にして議論すればよい」とこれまでに4回仙台入りし、和田氏をバックアップします。

和田政宗氏
「参政党の支持者の方は熱心な方が多いので、私の支援者も熱心に街頭でビラ配りをし、参政党さんもビラ配りをして、それを見ていた人たちがもう、どんどんどんどん参加の輪が広がっているという状況」

SNSも駆使し、新たな支持層の開拓も狙う和田氏。宇宙・航空機産業の誘致も掲げ、県の発展を訴えます。

和田政宗氏
「航空機産業はこれからの世界の勝ち筋です。世界一の地域になるような宮城県にしていかなければ、宮城県はこの先の産業というものは伸びていかないですし、日本一の子育て県、日本一の稼げる県にはならないと思っています」

県知事選挙は10月26日に投票が行われ、即日、開票されます。

仙台放送
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