警察を名乗る男からSNSで逮捕状を見せられ「預金を警察に預ける必要がある」と言われたことを信じ、福岡県北九州市の78歳の男性が現金1800万円をだまし取られていたことがわかりました。
折尾警察署によりますと7月22日、北九州市八幡西区の自営業の男性(78)のもとに兵庫県警の警察官を名乗る男からSNSのビデオ通話があり「あなた名義の携帯電話が不正に契約されています。ある男を詐欺で逮捕し口座を調べたところあなたの名前が出てきた。あなたも共犯として疑われている」などと言われました。
男性が関与を否定すると男から「このことは秘匿に捜査を進めているので、誰にも話さないように」などと言われた上、その後も男からビデオ通話で男性の名前が記されたニセの逮捕状を見せられ出頭を求められました。
男性が「兵庫県警まで出頭できない」と答えると男は「特別に通信による捜査手続きをする」「先行捜査として、預金の差し押さえをする」「あなたが無罪なら預金のお金は返すことが出来る」「その為には預金を引き出して、兵庫県警に預ける必要がある」などと言ったため、男性はその指示に従い8月5日、男性宅を訪れた兵庫県警を名乗る男に現金1200万円が入った紙袋を手渡しました。
さらに9月24日には男から指示された場所に現金600万円を送付し、あわせて現金1800万円をだまし取られたということです。
警察はニセ電話詐欺事件として調べるととともに
▽警察官を騙るニセ電話詐欺に注意しましょう。
▽警察官が「SNSで事件の内容を伝えること」「お金を送金されること」はありません。
▽「1」「44」などから始まる国際電話番号を悪用したニセ電話詐欺が発生しているので、海外との電話が不要な方は、発着信を無償で休止できる「国際電話不取扱受付センター」のサービスを利用しましょう。
▽SNSは、知らない人からの「友達申請を拒否」「メッセージ受信を拒否」する設定にしておきましょう。
と注意を呼びかけています。