「テレビを見ていて横を見たらクマがいた。木にしがみついて赤い実を食べていた」(目撃した子ども)

 午前6時50分ごろ、札幌市中央区円山西町3丁目付近の住宅街にクマが出没。

 敷地内に侵入した体長1メートルほどのクマを、住人の40代女性が目撃しました。

 その30分後には、現場から南方向へ約50メートルの住宅でも目撃されました。

 警察によりますと、同一の個体とみられます。

 付近の大倉山小学校と宮の森中学校は臨時休校しました。

 「今年生まれた子グマが何かしらの形で1頭になってしまい、この辺をうろついていたというのが今の見立て」(札幌市環境共生担当 清尾 崇さん)

 クマの出没は札幌市西区の住宅街でも。

 庭に姿を現した1頭のクマ。

 その視線の先にあるのは木の実です。

 「住民が窓から見たのは、わずか10メートルほど離れたこちらの木の実を食べるクマの姿でした」(福岡百記者)

 午前6時20分ごろ、「クマが庭でオンコの実を食べていた」と110番通報がありました。

 体長は約1メートルで、すぐに山の方向へ立ち去りました。

「『えっ』という驚きの方が先で、恐怖は二の次だった」(目撃した人)

 目撃されたのは札幌市西区山の手5条10丁目付近の住宅街です。

 約500メートル離れた場所には小学校もあります。

 「慣れてきている個体。警戒レベルを上げる必要がある。(餌が無くて)最終的に、ここのイチイの実を食べているのでは」(札幌市環境共生担当 清尾さん)

 この住宅街では10月9日にも、木の実を食べて1時間ほど居座ったクマが出没しています。

 16日に目撃されたのは、いずれも朝の通勤・通学の時間帯です。

 クマの生態に詳しい専門家は。

 「クマはもともと薄明薄暮型で朝早くと夕方に活動が活発になるが、夜間や昼間に全く動かないわけではない。親から離れてまだ間もない時期のクマは好奇心が旺盛。餌が足りていないとなると、空腹で餌を探して人里に出てくる可能性が高い」(北海道大学大学院獣医学研究院 坪田 敏男 教授)

 16日に円山西町に出没したクマは駆除されましたが、クマの出没は相次いでいます。

 ゴミの管理などを徹底し、クマを寄せ付けないことが重要です。

北海道文化放送
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