2023年の記録的な大雨で浸水被害を受けた秋田県五城目町の高齢者施設が、10月から新たなスタートを切ります。施設では15日に竣工式が行われ、地元関係者などが建物の完成を祝いました。

施設を移転・再建したのは五城目町の介護老人保健施設「湖東老健」です。

竣工式には施設や地元の関係者約60人が出席し、建物の完成を祝いました。

2023年の記録的な大雨で近くを流れる馬場目川が氾濫し、施設は床上70センチの浸水被害に見舞われました。

施設はその後、規模を縮小して運営を再開したものの、大雨による地盤の変化で既存の建物を使い続けることが難しいことや、施設の周辺で再び大雨による川の氾濫が発生する可能性が高いことなどから移転を決めました。

大雨被害による避難を経験したからこそ、新たな施設は災害時を想定した造りとなっています。

停電などの非常時には、食堂などの共有スペースを地域の避難所として開放する方針で、介護が必要な人なども積極的に受け入れます。

共有スペースにはガス栓が整備されていて、停電時にもストーブで暖が取れるほか、自家用発電機の導入により施設内の照明やパソコンなどの電子機器も使えるということです。

湖東老健・佐藤直人事務長:
「入所者は仮復旧の施設で手狭な環境での生活になっているので、明るいところで生活してもらえることがこれから楽しみ。地域に必要とされるような施設でありたいと願っているので、できる取り組みはどんどんしていきたいと考えている」

湖東老健は10月25日に入所者の引っ越しや備品の搬入を行う予定です。

秋田テレビ
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