赤く燃え盛る炎、すぐそばには人の姿。
2025年4月、アメリカ・ペンシルベニア州の知事公邸で起きた放火事件の瞬間を捉えた映像が公開されました。
画面左側から現れた男は、一直線に建物の方へ。
すると何度も窓をたたきます。
次の瞬間、一瞬にして辺りが炎に包まれました。
男はそのまま別のところに移動し、再び窓をたたき割ると建物の中に入っていきました。
この映像はアメリカ・ペンシルベニア州のシャピロ知事の公邸で撮られたもの。
この放火事件を巡っては、シャピロ州知事に嫌悪感を抱いていたというコーディー・バルマー被告が逮捕され、14日に検察当局が犯行の瞬間を捉えた映像を公開しました。
何かを手に窓から入ってきた男。
隣につながる扉を3度蹴り、さらにハンマーでたたいて開けようとします。
男はテーブルが多く並ぶ部屋に入ってくると、手にしていたものを床にたたきつけました。火炎瓶です。
当時、公邸には知事本人や家族に加え来客もいましたが、22人全員にけがはありませんでした。
殺人未遂、放火などの罪に問われているバルマー被告は14日に行われた裁判で全ての罪を認め、禁錮25年以上50年以下の判決を受けることに合意したということです。
犯行映像の公開を受け、シャピロ知事は会見で心境を明かし、「私たちが眠っている間に、彼が私たちの家族を焼き殺そうとしたと認識するのはつらい。政治的暴力がまん延しているこの時代に、暴力に慣れてしまったり、公職者にとってはこれが当然のことであると受け入れたりしないことが重要だ」と述べました。