福岡県内で学ぶ外国人留学生は去年1万9000人を超え、今年はさらに増える傾向です。
そんな中で、留学生を対象にした合同企業説明会が開かれました。
◆記者リポート
「説明会の会場は多くの人でにぎわっています。企業のブースではいすが足りず、学生たちが立ち見で説明を聞いています」
福岡市・天神で15日に開かれた合同企業説明会には、建設業やホテル業などの33社が出展し、福岡の大学や専門学校で学ぶ外国人留学生約600人が参加しました。
留学生採用の理由を企業側に聞いてみると…。
◆中園 人材育成グループ 藩蕾さん
「建設業は今、人手不足の問題で技能実習生の採用が増えてきて、実習生たちは日本語が話せない方がほとんどなので、(留学生には)その通訳や生活のサポートなど(をしてもらう)」
帝国データバンクによりますと、県内で正社員の不足を感じている企業は全体の48.7%と、約半分の企業が人手不足という深刻な状況に直面して企業は人材を求めています。
外国人労働者の受け入れに積極的な国が他にもある中で、留学生たちが働き先として日本を選ぶ理由を聞くと…。
◆中国出身 大学院生
「日本の車とオートバイの文化が一番好きです。メーカーや機械系の仕事を探しています」
「日本の文化が好きだから働きたい」と語る学生たち。
一方で、外国人労働者の受け入れに対しては反発の声もあります。
留学生たちに不安はないかたずねてみました。
◆フランス出身 大学院生
「確かに最近ちょっと心配したが、まだ大丈夫だと思う」
◆ネパール女性 専門学校生
「聞いたことはなんとなくあるが、経験したことはない。日本人は優しいし、(外国人排除に)左右されない企業も多いと思う」
不安は感じつつも「日本で働きたいという気持ちは変わらない」と話していました。
今や外国人労働者は日本経済をともに支える大切な存在で、合同企業説明会は企業と留学生をつなぐ新たなチャンスを生み出していると言えそうです。