海に風車を浮かべて発電させる浮体式洋上風力発電の研究組合の担当者が秋田市で講演し、秋田が国内の洋上風力発電の拡大に向けた中心地にいるとした上で「広域連携が組めるかが今後の洋上風力開発にとって重要になる」と述べました。

国は、洋上風力発電を再生可能エネルギーの普及拡大に向けた切り札と位置付けていて、8月には「第2次洋上風力産業ビジョン」として2040年までに「浮体式」洋上風力で15ギガワット以上の案件形成を目標とするとしました。

14日、秋田市で県内外の民間企業や行政などでつくる秋田の風力発電コンソーシアム「秋田風作戦」が開かれ、浮体式洋上風力発電の共同研究や技術開発を行う研究組合の猪狩元嗣さんが「洋上風力ビジョンから読み解く秋田県の可能性」と題して講演しました。

この中で猪狩さんは、北海道・東北エリアに加えて北九州エリアで洋上風力産業が活気づいているとした上で、次のように述べました。

浮体式洋上風力技術研究組合・猪狩元嗣国際連携部長:
「秋田県は日本の洋上風力の中心地にいる。秋田県を中心として広域連携を組めるかどうかが今後の洋上風力開発にとって非常に重要になる」

県内では「由利本荘市・にかほ市沖」で浮体式の大規模実証事業が実施されることが決まっています。この海域は沿岸から約25キロの沖合に浮体式の大型風車2基が設置され、2029年10月に運転が始まる見通しです。

浮体式洋上風力技術研究組合・猪狩元嗣国際連携部長:
「秋田県で取り組まれているいろいろな海洋訓練または産業訓練含めて、幅の広さは日本でそろっているという意味ではなかなかないと思っていて、模範例だと思っている。それをもっともっと日本全国に対しPRを県民挙げてしてもらえないかと思っている」

秋田テレビ
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