13日、閉幕した大阪・関西万博。

熱狂に包まれた最終日から一夜明け…。

【記者リポート】「8時40分になりました。ゲート前の広場では、名残惜しそうに写真を撮る人の姿があります」

【愛知から来た人(30代)】「朝、最後にお礼が言いたくて、もう一回来ました」

【京都から来た人(20代)】「このパビリオンはどんな展示をしていたか、思い出しながら国名を見ていました。2025年の生きがいでしたね」

「万博ロス」に陥る人もいる一方、会場では早くも撤去作業が始まっています。

パビリオンではパネルなどが解体され、次々と運び出される中…この展示物も例外ではないようです。

大阪・関西万博。その最後の瞬間を徹底取材しました!

■「世界旅行の代わりに」と万博に12回通った家族

午後6時35分。最後の花火が打ちあがりました。

肩を寄せ合って見上げる1組の家族。

車いすに乗る映子さんは、5年前に脳梗塞になり、体の一部に麻痺が残っています。

娘さんとお孫さんが「世界旅行の代わりに」と12回、万博に連れてきてくれました。

【映子さん】「娘と孫と…また元気に暮らそうかなと思って。私も頑張ります」

■特別使用のドローンショー「またどこかで会えるといいな」

閉幕日の特別仕様で行われたドローンショー。

【ミャクミャク】「ヤッホーみんなは万博、楽しかったー?ミャクミャクもすーっごく楽しかったよ。またどこかで会えるといいな」

迫る別れに涙が溢れます。

【来場者】「いつもと違う演出で、本当に最後だと感じたら、すごく寂しくなりました」

■「半年間みんなと会えてよかった」パビリオンでもお別れ…

そしてパビリオンでも、続々とお別れの時が…。

【バルトパビリオンスタッフ】「またね、さよならじゃない、またね」

【バルトパビリオンスタッフ】「楽しかったありがとう」

【バルトパビリオンスタッフ】「みんなサイコー!バルトサイコー!」

万博に来るたびに、バルトパビリオンを訪れていたという親子も号泣。

【バルトパビリオンファンの親子】「みんなにすごく良くしてもらって、いっぱい優しくしてもらって、すごく楽しかった」
【バルトパビリオンファンの親子】「半年間ずっとみんなと会え続けてよかった」

■パビリオンスタッフへ手紙を渡す人も

【オランダパビリオンスタッフ】「皆さまがオランダパビリオン最後のお客さまとなっております」

オランダパビリオンも20時半の予約をもって終了。

【手紙を渡した女の子】「これスタッフの皆さんで読んでください」

万博に何十回も訪れたという女の子も、最後の感謝を伝えます。

【手紙を渡した女の子】「ありがとうのメッセージを書きました。これ終わったら帰る」

手紙には…「万博最後のパビリオンになりました。私の一番の思い出です。ほんとにほんとにありがとうございました」と“ゴールデンミャクミャク”が同封されていました。

来場者もスタッフも、万博にかけた熱い想いは変わりません。

■すべてのパビリオン、万博が閉幕

【日本館 藤原紀香名誉館長】「午後9時を持ちまして、日本館は閉館いたしました。誠にありがとうございました」

そして午後9時、すべてのパビリオンが閉館。

寂しさと、たくさんの思い出を胸に閉幕が近づきます。

いろんな景色が楽しめた大屋根リングへ上がるエスカレーターも午後9時半に終了。

【警備員】「これにてエスカレーター終了です。半年間、本当にありがとうございました」

そしてついに…万博とも別れの時が…。

最後はスタッフたちが見送ります。

【スタッフ】「万博楽しかったかー?」
【来場者】「はーい」

【来場者】「もうちょっといたいけど、帰らないといけないので」

■帰りたくない“万博ロス”の人たち「あしたからどうしよう…」

別れを惜しみながらも帰路につく人たち…しかし!!!

【記者リポート】「すでに閉場時間を過ぎたのですが、帰りたくないのでしょうか。ベンチに座ってる方がたくさんいます」

(Q.帰りたくない?)
【来場者】「帰りたくない!終わってほしくない!あしたからどうしよう…」

閉幕時間の午後10時を過ぎても、大屋根リングの下には帰ろうとしない大勢の“万博ロス”の人たちが…。

【来場者】「あしたも万博、来たいか?」
【来場者】「イエーイ!」

閉幕後、各パビリオンでは、スタッフだけが参加できる打ち上げライブなどが行われ大盛り上がり!

しかし、そこに入り混じる客もいたようで…警備員たちが必死に阻止します。

【スタッフ】「パスがない人は出てください!出口こっちじゃないです、出口向こうです」

【スタッフ】「閉場時間を大幅に過ぎております」

■ついには警察官まで登場 一方で夜な夜な続くパーティも

閉幕から1時間以上たってもまだ残る人たち…。

【記者リポート】「午後11時すぎです、中にはお客さんが残っていて、スタッフが必死に退場を呼びかけています」

ついには…。

【記者リポート】「午後11時半です。大阪府警でしょうか。一般の方々に退場を呼び掛けています」

【記者リポート】「閉幕から1時間たちました。イタリア館前ではスタッフがお祭り騒ぎです」

警察官が退場を呼びかける一方で、夜な夜な続くスタッフたちのパーティー。

最後の1日は“カオス”な状態で幕を閉じました。

14日、発表された会期中の一般来場者数は、半年間で2557万人余り。

万博はそれぞれの訪れた人たちにどんなレガシーを残したのでしょうか。

(関西テレビ「newsランナー」2025年10月14日放送)

関西テレビ
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