来週の首相指名選挙を前に「首相の座」を巡り、各党の綱引きが激しさを増しています。

まずは与党側の動きについて、自民党本部からフジテレビ政治部・木村祐太与党キャップが中継でお伝えします。

自民党本部では、14日午後3時45分現在、全ての国会議員が出席する「両院議員懇談会」が開かれています。

懇談会は、報道陣に非公開で行われますが、公明党との連立を解消した経緯について高市総裁が説明しているものとみられます。

午後3時から始まった懇談会では、高市総裁が連立解消について議員に対し理解を求めるものとみられますが、出席している議員に話を聞いたところ「選挙協力も白紙になり、このままでは次の選挙で30~40人落選するかもしれない。しっかり説明してもらいたい」と怒りをあらわにしていました。

中堅議員の1人は「大荒れになるだろう」と予想していましたが、「高市さんを責めても仕方ない」と冷静な声も聞かれ、不満がどれだけあがるかも焦点です。

執行部としては、党内の不満を早く鎮静化させ、首相指名選挙に向けた野党との交渉に力を入れたい考えです。

一方で野党側の動きについて、国会記者会館からフジテレビ政治部・木村大久野党キャップが中継でお伝えします。

野党統一の首相候補の擁立を目指す立憲民主党の安住幹事長はFNNの単独インタビューに対し、「忌憚(きたん)のない意見交換をしたい」と述べ、粘り強く交渉を続ける姿勢を示しています。

立憲民主党・安住幹事長:
私たちの党と国民民主党の違いなんてそう大きなものではない、歴史的にみて。大きな固まりで首相指名に臨むつもりなら寛容さは必要だと思う。参政党から共産党まで、野党にいる人たちみんなにお願いしますと言える姿勢にならないと、本当の意味で本気にはなってないんじゃないかと思う。

安住氏は、午後5時から行われる日本維新の会、国民民主党との幹事長会談を前に、先ほど国会近くで維新の中司幹事長や遠藤国会対策委員長と水面下で会談したものとみられます。

一方、国民民主党は自民党と幹事長会談を行い、自民党から協力を求められたのに対し、「年収の壁」のさらなる引き上げなど公明党も交えた3党の合意について、年内に履行するよう求めました。

青井実キャスター:
自民党内で「高市さん」と書かない議員が出てくる可能性は?

木村祐太与党キャップ:
実際、自民党議員の間では「高市総裁の14日の説明次第では、高市早苗と書かない議員が出てくるかもしれない」などと、造反について話題に上っているものの、具体的な動きとしてはまだ表面化していません。執行部側も「そんなことをしたら重大な反党行為だ。除名処分になる」などと話しているほか、あるベテラン議員も「どんなに高市さんが嫌いでもさすがに造反まではしない」と話していました。実際には、14日の懇談会で高市総裁が党内の理解をどこまで得られるかによって左右されることになります。

宮司愛海キャスター:
首相指名を野党でまとめることはできるのでしょうか?

木村大久野党キャップ:
国民民主党の玉木代表は、安全保障や原発に関する政策の一致を求め、立憲との連携には慎重な姿勢を崩していません。これに立憲の党内からは、「あえて連立がうまくいかないような条件を出してきている」と、冷ややかな見方も出ています。

またFNNの取材では、維新も自民党から幹部協議を水面下で呼びかけられていることが分かっていて、野党がまとまり、統一候補を擁立できるかは不透明な状況が続いています。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

政治部
政治部

日本の将来を占う政治の動向。内政問題、外交問題などを幅広く、かつ分かりやすく伝えることをモットーとしております。
総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、公明党を、野党クラブは、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。