2025年に創建1300年を迎えた大分県の宇佐神宮では6日、10年に1回の神事・勅祭が行われ天皇陛下からのお供え物が奉納された。
荘厳な雰囲気の中行われた、歴史に残る神事の様子を伝える。

天皇陛下の使い「勅使」 宇佐神宮で10年に1度の神事
多くの参拝客が見守る中、装束を身にまとい宇佐神宮の参道を進んでいるのは天皇陛下の使い、勅使の一行。
この勅祭は10年に1回、宇佐神宮で行われている神事で勅使が陛下からのお供え物を本殿などに奉納する。

勅祭が行われる神社は全国にわずか16社
勅祭が行われる神社は勅祭社と呼ばれ宇佐神宮のほか出雲大社や明治神宮など全国にわずか16社しかない。
6日、本殿では約300人の関係者が見守る中、柳筥と呼ばれる木箱に入った五色絹という布が奉納された。

勅祭に参加した人「胸がいっぱい」「神秘的だった」
そして御祭文と呼ばれる天皇陛下からのお言葉が読み上げられ国民の安泰を祈ったという。
勅祭に参加した人からは「創建1300年ということと10年に1回の勅祭ということで胸がいっぱい。厳かな行事だったと思う。参加出来て良かった」「初めて参加したが神秘的というか厳かな雰囲気の中でいい体験をさせてもらった」などといった喜びの声が聞かれた。

特別に一般開放された「呉橋」には多くの参拝客が
勅使の一行は勅祭の前日の5日、宇佐神宮に到着しその際、「呉橋」と呼ばれる橋を渡った。
呉橋は県の有形文化財に指定されていて、普段は通ることが出来ない。
5日と6日は特別に一般開放され橋の前には行列ができ、参拝客が次々と呉橋を渡り特別な体験を楽しんでいた。
橋を渡り終えた女性は「勅使が渡ったあとにすぐに通れたのでとてもいい経験になった」と話していた。
創建1300年の宇佐神宮で執り行われた10年に1回の神事、境内は荘厳な雰囲気に包まれ歴史に残る特別な1日となった。
