台風23号は、12日から13日頃にかけて、伊豆諸島に接近するおそれがあります。気象庁は、伊豆諸島では、暴風に厳重に警戒を。また、うねりを伴う高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。
石黒菖気象予報士は「伊豆諸島で再び暴風や大雨の可能性があり、さらに被害が悪化する可能性がある」として注意を呼び掛けています。
台風23号は、11日午前0時には南大東島の北西約120キロにあって、ほとんど停滞しています。中心の気圧は998ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルとなっています。
台風は発達しながら、11日にかけて日本の南を北西へ進み、南西諸島から九州南部に接近する見込みです。
その後、台風は進路を東よりに変え、12日から13日頃にかけては、暴風域を伴って、台風22号と同じように、伊豆諸島にかなり接近するおそれがあります。台風に向かう暖かく湿った空気の影響で、九州南部・奄美地方と沖縄地方では、大気の状態が非常に不安定となる見込みです。
伊豆諸島では11日は、高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込むため、台風が接近する前から大気の状態が不安定となる見込みです。12日から13日頃にかけては、台風周辺や台風本体の雨雲の影響を受ける見込みです。
■風の予想
伊豆諸島では、12日は、飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれのある猛烈な風が吹く所があるでしょう。九州南部・奄美地方と沖縄地方では、強い風や非常に強い風の吹く所がある見込みです。
10日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
九州南部・奄美地方 15メートル (25メートル)
沖縄地方 15メートル (25メートル)
11日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
九州南部・奄美地方 20メートル (30メートル)
沖縄地方 15メートル (25メートル)
12日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
伊豆諸島 30メートル (45メートル)
九州南部・奄美地方 15メートル (25メートル)
その後も、伊豆諸島では13日頃にかけて、猛烈な風の吹く所があるでしょう。
■波の予想
伊豆諸島では、12日はうねりを伴い大しけとなる所がある見込みです。九州南部・奄美地方と沖縄地方では、うねりを伴いしけとなる所があるでしょう。
10日に予想される波の高さ
九州南部・奄美地方 4メートル うねりを伴う
沖縄地方 4メートル うねりを伴う
11日に予想される波の高さ
九州南部・奄美地方 5メートル うねりを伴う
沖縄地方 4メートル うねりを伴う
12日に予想される波の高さ
伊豆諸島 7メートル うねりを伴う
九州南部・奄美地方 4メートル うねりを伴う
■雨の予想
【24時間予想降水量(~11日午後6時)】
九州南部・奄美地方 120ミリ
沖縄地方 130ミリ
【24時間予想降水量(~12日午後6時)】
伊豆諸島 150ミリ
【24時間予想降水量(~13日午後6時)】
伊豆諸島 200ミリ
■気象庁の呼びかけ
伊豆諸島では、12日から13日頃にかけて、不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒をしてください。
また、うねりを伴う高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
伊豆諸島では、9日の台風22号の記録的な大雨、暴風、高波の影響で、災害の危険度が高まりやすくなっている地域があります。早めの防災活動を心がけてください。
九州南部・奄美地方と沖縄地方では、強風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意してください。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
NST News タッチの石黒菖気象予報士は、「前回の台風22号で被害が大きかった伊豆諸島で再び暴風や大雨の可能性があり、さらに被害が悪化する可能性があります。前回壊れたものなど、小さい物でも室内に入れておくなどの対策が必要です。新潟県内への直接的な影響はなさそうだが、土曜日から日曜日は新潟県付近に前線が延び、台風からの暖かく湿った空気が流れ込むことで、雨雲が発達しやすく大雨となる可能性もあります。また13日月曜日は離れていく台風と、大陸から張り出してくる高気圧との間で新潟県は北風が強まる」として注意を呼びかけています。