今年のサンマは太さ・大きさ・脂のり、まるで違う。「今年のサンマは頭抜けて良い。脂ののりが最高です」と漁業組合長も太鼓判を押す絶品のサンマが、ここ数年の不漁を経て今年は豊漁となっている。

この記事の画像(17枚)

漁船直営店に並ぶ新鮮サンマ

富山県魚津市にある「ケイソン北鬼江店」。サンマ漁船「第八珠の浦丸」など3隻の漁船で漁をしている漁業組合の直営店だ。店頭には新鮮なサンマが並び、多くの人が買い求める姿が見られた。

中島康成組合長は「昨年よりも組合としてサンマの水揚げは数量的にはたくさん揚がっている状況」と語る。今年のサンマの特徴について「今年のサンマは頭抜けて良い。脂ののりが最高です」と太鼓判を押した。

中島組合長は「この大きいサンマは美味いですよ」とその品質の高さを自信を持って語る。

サンマを30匹購入した客は「これから友達や親戚にサンマを配る。今年はもう5回サンマを食べました。友達にあげたら『美味しい』というのでいろんなところにサンマを配っている」と話した。

美味しさの秘密は「塩焼き」の焼き方にあり

「1番美味しい食べ方は『塩焼き』。今年のサンマは特に美味しい」と中島組合長。

黒部市の生地鼻灯台そばにある「北洋の館」では、サンマの塩焼き定食が人気だ。丸中水産の松野均社長が焼くサンマは、いくつかのポイントがある。

「グリルの下(網)にくっつく場合があるのでそういう時はサラダ油をちょっと下に塗ってそれで上に置いて焼く。電熱機をまず余熱をかけて少し温めてからそのところにサンマを入れる。そうすると焼きが良い」と松野社長は語る。

このポイントを押さえて焼くと、しっかり焼き目がついた美味しいサンマの塩焼きが完成する。

北洋の館の看板メニュー「さんまの塩焼き定食」は、ほんのり塩味とサンマの旨味で、醤油をつけなくても美味しく食べられる。身はやわらかく脂がのってふっくらとした食感で、ご飯がすすむ。

昼時には「さんまの塩焼き定食」の注文が次々と入る。食べた客からは「思ったよりサンマが大きくて、ふっくらしている。はじめて北洋の館に来たんですけど、美味しいです」「サンマの焼き塩加減が違う。これ美味いよ。脂も多くて今年のサンマは最高だよ」との声が聞かれた。

今年は豊漁で食卓にも多く並ぶ見込み

漁協組合の中島さんによると、今年のサンマは去年より50グラムほど大きい170グラムから、大きいもので190グラムのサンマが獲れているという。

ここ数年は不漁だったが、今年は全国で9月末時点で去年の2.4倍の2万8000トンあまりが水揚げされ豊漁となっている。食卓に並ぶ機会も増えそうだ。

北洋の館では11時から14時までさんまの塩焼きをはじめとした定食を食べることができる。この時期はさんまの塩焼き定食を目当てに店を訪れる人も多い。旬の味覚「サンマ」を存分に堪能できる季節がやってきた。

富山テレビ
富山テレビ

富山の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。