国際的なダンスの競技会に出場するなど、将来の活躍が期待される中学生と高校生のダンサー。2人は秋田県能代市のバレエスクールで幼い頃から踊りを習い、体を使って表現することの楽しさを感じてきました。大好きな踊りで多くの人に感動を与えたいという2人。大人顔負けの美しさと表現力に注目です。
◆体で表現することが楽しい!国際競技会で高評価◆
8月に都内で開かれた「東京なかの国際ダンスコンペティション」。国の内外のアマチュアからプロまで、ダンスのジャンルを問わず技術や表現力を競い合う大会です。
この大会で入賞し、高い評価を受けたのが、秋田・能代市のたなはしあゆこバレエスクールに通う高校2年生の上田真維さん(17)と中学1年生の工藤理瑛さん(13)です。
上田さんと工藤さんは幼い頃からスクールに通い、週2回、クラシックバレエやモダンダンスのレッスンに励んでいます。
上田真維さん:
「5歳のとき、バレエスクールの作品を見て自分も楽しく踊りたいと思い、始めた。ダンスは、生き物や自分の気持ちなど抽象的なものを自分の体を使って表現することが良いところ」
工藤理瑛さん:
「体で表現することや、自分のできないことをどうやったらできるか考えながら追求して、できたときの達成感がすごく楽しい」
◆“墨”や“戦争”を題材に自己表現◆
踊りの楽しさや自己表現の可能性を広げながら日々レッスンに取り組む2人。
8月に出場した大会で上田さんが披露したのは『墨の香り』。墨を題材に、扇子を振りかざす韓国舞踊の動きを取り入れ、ダイナミックな踊りを披露しました。
一方、工藤さんが披露したのは『記憶の空』。戦争を題材に、失われた命のはかなさや悲しみを空に向かって叫ぶような悲哀に満ちた情感を表現しました。
幼い頃から2人を指導する棚橋先生も最近の成長ぶりに太鼓判を押します。
たなはしあゆこバレエスクール・棚橋絵里奈先生:
「とにかく自分に厳しい人たちで、こんなに努力する子どもたちがいるんだなと感動した。作品の中に意味を持たせるとか、本を読んだり、体験したりしたことを自分の作品に反映できるように、自分の中でよく考えてほしいといつも伝えている」
◆さらなる表現の高みを目指して◆
9月に能代市で開かれたイベントでは、絵画をテーマにした踊りに挑戦した上田さんと工藤さん。大好きな踊りで多くの人に感動を与えたいと意気込みます。
上田真維さん:
「来年は受験生になるのでコンクールで踊ることは少なくなるけれど、自分の表現や楽しさを伝えられるようなダンサーになりたい」
工藤理瑛さん:
「来年で舞踊歴10年目になるので、学んだことをしっかり自分の体に入れて、空気を変えるような、人に感動を与えられるような踊りを踊りたい」
さらなる表現の高みを目指し、上田さんと工藤さんはこれからも踊り続けます。
2人は、11月8日に能代ふれあいプラザ・サンピノで開催される音楽祭「とっておきの能代ミュージックフェスティバル」で、スクールの仲間たちと一緒に踊りを披露する予定です。