10月4日、5日、長野県佐久市で石川・能登地方の特産品を販売する「出張輪島朝市」が開かれました。地震と大雨、2024年、2つの大きな災害に見舞われた能登を応援しようと多くの人が訪れました。
「輪島塗」のお椀や箸に、赤魚やイカの干物。週末、佐久商工会議所が企画した「出張輪島朝市」です。
地震と大雨で大きな被害を受けた能登を支援しようと2024年に続いて開かれました。
被災した住民も石川県から訪れ能登の特産品を販売しました。
客:
「(目当ては)佐久にない海産物とか」
「自分に何ができるのかを考えながら、箸も買わせていただいた」
2024年の元日に起きた地震で大規模火災が発生し壊滅的な被害を受けた「輪島朝市」。被災から1年9カ月がたっても再開のめどは立たず、全国各地で「出張朝市」を開いています。
「輪島朝市」で鮮魚を販売してきた二木洋子さん。今は金沢の「みなし仮設住宅」に身を寄せながら、「出張朝市」用の干物などを作っています。
二木さん:
「更地が多い、仮設のまちになってます」
客:
「行きますね」
二木さん:
「応援してください」
干物を買った客:
「輪島を少しでも元気づけたい。寄付はできなくてもこういう形で応援できたらいい」
二木さんは2024年に続いての参加。自慢の海の幸が次々に売れていきました。
「輪島朝市」の常連客も―。
「輪島朝市」の常連客(約3年前まで七尾市在住):
「うれしかった、元気でいたので。会えてよかったです。朝市が一日も早く復興できることを願っています」
朝市わじまのさかなや・二木洋子さん:
「本当にありがたい限り。朝市が一番大事だから、再開していくことを願っています」
児童たち:
「輪島の朝市やってます。お魚いかがですか、おいしいですよ」
今年は市内の野沢小学校の児童も客の呼び込みや販売を手伝いました。
野沢小学校6年生:
「大変な思いをしているけど、ここでいっぱい販売して元気になってもらいたい」
坂さん:
「これからやね、時間かかるね。5年くらいをめどに見て…」
「輪島塗」の職人、坂正三さんも2024年に続いての出店です。自宅は地震で半壊。仮設住宅で暮らしながら、仕事を続けています。
客:
「せめて少しでも力になれれば」
俺の仕事や・坂正三さん:
「ほんとにありがたい、感謝しかないので。少しでも早く元に戻りたいという気持ちはみんな同じだと思う。まだまだご支援いただければありがたい」
出張朝市を企画した一人が佐久商工会議所女性会の中村直子会長です。中村さんは輪島市出身で実家は地震と大雨の被害を受けました。
佐久商工会議所女性会・中村直子会長(輪島市出身):
「能登の皆さんが怖いのは、忘れられてしまうこと。遠く離れていても、みんなが応援していますよとつなげて、伝えていきたい」
佐久商工会議所は今後も支援を続けていく予定です。