猛烈な風と雨が街を襲いました。
原因は、5日午後に中国南部の広東省に上陸した台風21号です。
沿岸部では大規模な高潮が発生し、市街地に大量の海水が流れ込みました。
現地ではさらに猛烈な風が吹き荒れ、様々なものを吹き飛ばしました。
道路に横たわったのは大きな街路樹。
これら大きな被害をもたらした台風21号はベトナム方面に遠ざかりましたが、被害の規模は拡大の一途をたどっています。
中国メディアは、台風21号の影響により広東省内で約15万人が避難したと報じています。
また航空機の欠航などにより、国慶節に伴う大型連休にも大きな影響が及ぶ恐れがあるとみられています。
一方、モンスーンによる豪雨に見舞われたネパールの様子。
市街地は濁流にのみ込まれ、人々の生活に深刻な被害が及んでいます。
ネパールでは、3日から降り続いた豪雨によって河川が氾濫。
街は茶色く濁った水に漬かり、水没した状態です。
地元メディアは、ネパール東部のイラムなどで洪水や土砂崩れが発生し、55人が死亡したと報じています。
孤立した集落では、ネパール軍がヘリコプターで住民を救助。
助け出された子供や女性、高齢者は皆はだしで、着の身着のまま救助されたことがうかがえます。
ネパールでは、豪雨による土砂崩れなどで道路が寸断されている箇所も多く、捜索活動は難航しているということです。
豪雨による被害が相次いだのはネパールだけではありません。
ネパールと国境を接するインド東部にある西ベンガル州でも、土砂崩れなどにより28人が死亡し、6人の行方が分からなくなっているということです。
ネパールやインドの山岳地帯では、6月から9月ごろまで続くモンスーン期の大雨により洪水や土砂崩れが頻繁に発生し、毎年多くの犠牲者が出ています。