北海道の旭川市は10月7日、市内で特定外来生物に指定されているセアカゴケグモが確認されたと発表しました。北海道内では3例目です。
旭川市によりますと9月23日、市内の事業所でセアカゴケグモと疑わしい個体が発見され、10月1日に旭川市環境部に情報提供がありました。
市環境部の職員が個体を回収し、北海道上川総合振興局を通じて環境省に同定を依頼した結果、10月7日にセアカゴケグモであることが確認されました。
セアカゴケグモはオーストラリア原産で、外来生物法に基づく特定外来生物に指定されています。
主に貨物や資材等に付着して日本国内で分布域を拡大していて、現在は46都道府県で確認されています。
メスは毒を有しており、咬まれた場合は疼痛、熱感、痒感、紅斑、リンパ節の腫脹などの症状が生じます。通常は数時間内から数日で症状は軽減しますが、稀に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が継続することもあります。
環境省によりますと、日本国内では咬傷被害はあるものの死亡例は報告されていません。有毒だが攻撃性はないため、素手で触らなければ咬まれる可能性は低いということです。
<発見時の対処法>
・素手では触らない
・市販の殺虫剤を噴霧する、熱湯をかける、靴で踏みつぶすなどの方法で駆除する
・万が一咬まれた場合は、すみやかに医療機関を受診し、可能であれば駆除後のクモを持参する
セアカゴケグモは日当たりの良い暖かい場所を好み、自動車やプランターの底、室外機の裏、庭に置いた靴の中などに営巣することが多いので、屋外で作業する際は手袋の着用が推奨されます。