日本の古都で最先端のアート。
京都の街が変わり始めています。

千年の都・京都に7日オープンするのが、世界的アート集団・チームラボが手掛ける国内最大級の没入型アートミュージアムです。

国内初公開となる作品にお台場で人気を呼んだ作品など、その数50以上。

チームラボ・猪子寿之代表:
人は体験によってこの世界の見え方が広がり、体験によって価値観が広がっていく。ここでの体験が価値観を広げたり、自分の認識を広げるきっかけになったらいい。

延べ面積約1万平方メートルの常設ミュージアム、「チームラボ バイオヴォルテックス京都」。

館内で暗闇の先に現れたのは、光を放つ柱。
今回初公開となる作品「メガリス」です。

時間の経過とともに映し出される花も季節が移ろうかのように変化します。
その根本には本物の苔が。

チームラボ・猪子寿之代表:
自然と人間が作って来たものの何か交差点みたいなものを模索していてずっと。

苔の上には白い花が咲く場所や小さなきのこが顔をのぞかせる場所もあり、数分おきには雨も降ります。

そして、日本初公開となるのが「質量も形もない彫刻」です。

浮遊する彫刻は泡でできていて実際に触ることができ、雲の中にいるような不思議な感覚を体験できます。

このほか、無数の球体が浮かび上がり形のない立体となる作品など、その世界に体ごと没入することができる作品群も展示されています。

実はここ京都は、チームラボの作品作りに多大な影響を受けた場所でもあるといいます。

チームラボ・猪子寿之代表:
月に何度も京都に通っては古いお寺を歩き回って、庭があってふすま絵があってその論理構造をひもといて、新しい映像、境界のない世界を身体によって体験していくような空間美術を作っていきたいなと思って京都に通っていた。

故きを温ねて新しきを知る。
そんな作品づくりのヒントを得た京都が変わろうとしています。

チームラボ京都が建つ京都駅の東南部は現在再開発が進められている場所で、これまで目立った観光スポットもなく、人通りもあまり多くはありませんでした。

清水寺など人気の観光地が密集し外国人観光客で混雑する京都駅北側のエリアから人を誘導し、観光客の分散を図る狙いもあるといいます。

また、2026年度は「Superblue」の体験型アートセンターができるほか、村上隆さんのアトリエなども建設される予定。

2023年には京都市立芸術大学も移転しており、芸術と文化を発信するエリアとして活性化・発展することが期待されています。

チームラボ・猪子寿之代表:
京都は歴史があって文化も深くあって、でも現代からすると少し難解だったり距離があるものもある。そういうものをより深く知るようなきっかけになるような場所になったらいい。