高市早苗自民党新総裁:
来月で立党70周年でございます。そんな中で女性の総裁が初めて誕生した。これも自民党の景色が少し変わる。
10月4日自民党本部の総裁室にある椅子に座り、感慨深げに記者団に語った高市早苗新総裁。

石破茂首相の退陣表明から約1カ月、第29代自民党総裁の座を巡り5人が立候補した総裁選。

「変われ自民党」や「解党的出直し」を打ち出す一方、独自の主張や政策は控えめで、敵を作るような「尖った主張」は封印するなど争点が見えにくい展開に。
下馬評では小泉氏有利がささやかれていましたが、ふたを開けると1回目の投票で高市氏が「党員票」を大きく取って1位に。決選投票では、弱点とされた「議員票」でも小泉氏を上回っての“完勝”。
まもなく結党70年を迎える自民党の歴史の中で、「女性初の総裁」となりました。

X JAPAN、車好き…高市早苗新総裁の素顔
高市氏は1961年、奈良県生まれ。

父は営業担当の会社員、母は警察官という共働きの家庭で育ちました。

大学時代には軽音楽部でドラムを担当し、X JAPAN・YOSHIKIさんのファンを公言。

また、トヨタのスポーツカー・スープラを愛し、1台に20年以上も乗り続けた車好きでもあります。

高市早苗氏(当時29):
どうも日本というのは選挙前になると何も決まらないでしょ?今回だってこんな大事な一刻を争うような審議だって委員会採決を先送りにしてでも選挙を勝たせようという、非常に本来政策で戦うべき選挙が選挙の前に政策がなくなっちゃうあたり矛盾を感じております。
今から35年前の1990年、フジテレビの情報番組でこう語っていた高市氏。

大学卒業後には、政治を学ぶ中でアメリカに渡り議会のスタッフを経験。
帰国後はテレビキャスターとして活躍します。
そして1993年、無所属で出馬した衆院選で初当選、32歳で政界入り。

初登院では「いい時期に当選させていただきました。やりがいのある時期だと思います」と決意表明していました。
1996年には自民党に入党し、森派に所属。

2006年、第1次安倍内閣で初入閣し、少子化対策や科学技術などの担当大臣を務めました。
その後、安倍晋三元首相から「保守派のスター」と呼ばれた高市氏は要職を歴任。
総務大臣には5回任命され、その在職日数は歴代最長です。
2021年に総裁選に初出馬し、安倍元首相の支持を得たものの結果は4人中3位。

去年の総裁選では、決選投票に進むも石破首相の前に敗北していました。
そして三度目の正直となった、今回の総裁選。

総裁の座を手にした高市氏ですが、鳴りやまない拍手の中で見せたのは覚悟を決めたかのような鋭い眼光です。
決選投票後、党員の前で語ったのは自身と自民党への揺るぎない覚悟でした。

高市早苗自民党新総裁:
皆さま、本当に多くの皆さまとともに、自民党の新しい時代を刻みました。誠にありがとうございます。
今、人数少ないですし。もう全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて働いて、参ります。
女性初の自民党総裁…高市早苗氏とは
谷原章介キャスター:
女性の新総裁が誕生することになって、やっと“ガラスの天井”を打ち破られたかと思うと同時に、でもだからといって自民党が変わる訳ではない…。

佐々木恭子キャスター:
やっぱり胸は高鳴ったんですよ、「女性初の総裁」…でも、その後ろで自民党の重鎮が“見え隠れ”じゃなくて“堂々と”見えてるから、ここからどうなるかとは思います。
谷原章介キャスター:
手腕を見守りたいと思いますよね。

――高市さんの人柄について教えてください。
高田圭太フジテレビ政治部長:
改めて高市さんをよく知る人にも聞いたんですけれども、信念が人一倍強くて、気配り・目配り・思いやりのある議員だと。一見クールに見えるけれども実はおちゃめな性格で、ただご両親から相当厳しい教育を受けていたということで、真面目なんですね。
谷原章介キャスター:
お母さん警察官でいらっしゃるんですもんね。
高田圭太フジテレビ政治部長:
議員とのお付き合いは決して多くはないんですけれども、意外と「お付き合い悪い」と言われている飲み会自体は結構行かれているということで。
谷原章介キャスター:
高田さんが直に接した高市さんの人柄は?
高田圭太フジテレビ政治部長:
深い付き合いがある訳ではないんですけれども、ご挨拶などする中で、非常に笑顔で丁寧に接してくださる印象。お礼状など手紙をすごくよく書かれる方…そういった人柄も側近の方は語ってくださいました。
「高市新総裁に期待したいこと」視聴者の意見は…
意外な素顔も語られた高市早苗新総裁。視聴者からもさまざまな意見が寄せられました。

「減税してほしい!給料上がらないのに、何でも値上げはきつい」(50代男性)
「麻生さんと人事のことを相談しているようでは、今までと同じで、期待できないです」(60代男性)
谷原章介キャスター:
結局自民党変わっていないなという。麻生さんが総裁選の初めから旗幟を鮮明にしないで、最後にキングメーカーのように後押しした人を総理にするんじゃないかって言われていたけれども、正にその通りになったじゃないですか。自民党変わっていないな、思ってしまう…。
他にも、次のような意見が寄せられました。
「とにかく期待しかありません。女性の視点で政治を改革してほしい」(60代男性)
「重鎮に忖度しない政治を望みます」(40代)
「今後の少子化対策に期待しています。経済的に2人目を前向きに考えられず、、、こども家庭庁を上手く機能させてほしいです」(30代女性)
本格的な始動はこれから。高市新総裁、その手腕を発揮できるでしょうか?
(「サン!シャイン」10月6日放送)