愛媛県松山市にある松山大学などの研究チームは3日、既存のコレステロール治療薬に抗がん剤による副作用を抑える効果があったとする研究結果を明らかにしました。
松山大学薬学部を中心とした研究グループが調査したのは、抗がん剤「オキサリプラチン」。投与された患者の4人に1人に、手足のしびれや痛みなどの副作用が確認されています。
研究グループは、まずビッグデータを分析したところ、コレステロールを下げる「スタチン系薬剤」に副作用を抑える効果が期待されたため、全国13の医療機関から約2600人分のカルテの提供を受け分析。この結果、大腸がんの患者に限り「スタチン系薬剤」を服用していた人は、服用していなかった人より、副作用の発症が約3割少なかったということです。
松山大学薬学部の武智研志准教授は「実用化されれば、苦しんでいるがん患者の生活のQOL、さらに(副作用の軽減で)治療継続ができる部分でも非常に重要と思います」
グループは今後、大腸がんの患者のみ効果がある仕組みの解明を進め、「予防薬の実用化に向けさらに研究を進めたい」としています。
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